ファンはしばしば思い込む。アイドルのコンサートに行き、「彼が私に手を振ってくれた」と感動する。ソーシャルネットワークに書き込んだ短文に呼応するかのような一節を愛読している作家のブログで見つけ、「返事を書いてくれた」と感激する。 同様の体験を先日した。愛読しているライトノベル『なれる!SE』シリーズの第7巻を書店で手に取ったところ、表紙カバーに「目からウロコの?客先常駐術」と刷ってあった。それを見て、作者の夏海公司氏がファンである筆者の希望をかなえてくれたことが分かった。 ITproの「記者の眼」欄で2012年5月21日に公開した拙文『「萌えるSE」と「燃える営業」、永遠の闘い』に次のように書いた。 最後に愛読者として希望を述べたい。SEを冠したシリーズである以上、どこかで業務アプリケーション開発の話を正面から取り上げてほしい。これまでの6冊はバックアップセンターの構築やネットワーク運用の話