Henry Jenkins, "Game Design as Narrative Architecture," 多分、この論文がHenry Jenkinsの代表作なのだと思う。LudologyとNarratologyの対立を乗り越え、ゲームにおけるナラティブの位置づけについて考えるための里程標的な論文であると思う。この論文は、ゲームにおけるludologyとnarratologyとの間の対立を契機としながら、ナラティブ一般について再考を促す、長い射程をもつ(とはいえ、私自身はナラティブ一般についての学問的言説について云々する資格を持たないのだが)。 かつてゲーム研究は、ナラティブを中心に研究する人達で占められていた。もともと、文学や、映画を研究していた人達がゲーム研究に移ってきたことが多かったが故に、それはごく自然なことだった。それがGonzalo Frascaのludologyの提唱によ