サイバーセキュリティ対策にかかる投資は企業にとって軽くない負担となる。そのため、サイバーセキュリティ対策を進めていくためには、経営層の理解が欠かせない。メディアで日々取り上げられる、サイバー犯罪の被害情報を受け、危機感を募らせてサイバーセキュリティ対策の取り組みをおこなう経営層もいるものの、軽視して放置状態にあることも少なくない。その背景には、売上向上にも業務効率向上にも直結しないサイバーセキュリティ対策に対し、予算をかける必要性を感じていないということがある。サイバーセキュリティの重要性を、どう伝えれば経営層に理解してもらうことができるのか。本記事では、そのアプローチ方法を考えていく。 サイバーセキュリティ対策に対する経営者の意識 そもそも経営層は、サイバーセキュリティの重要性をどの程度理解しているのだろう。これについて、興味深いデータが存在する。IPAによる「企業のCISOやCSIRT