関西電力大飯(おおい)原子力発電所(福井県おおい町)の維持改修工事を巡る偽装請負事件で、偽装請負を主導していたのは、指定暴力団・工藤会(本部・北九州市)系組長の妻でドリーム(当時・総進工業)社長・池上加奈枝容疑者(36)から労働者の派遣を受けていた太平電業(東京都千代田区)だったことが13日、捜査関係者への取材でわかった。 太平電業は2006年に事務所が銃撃された後、総進工業から複数の労働者を受け入れ始めており、福岡、福井両県警はその頃から偽装請負が行われていたとみて詳しい経緯を調べている。 両県警は同日朝、太平電業本社や同発電所敷地内の太平電業事務所など約10か所を捜索した。 職業安定法は、自社の労働者を他社に派遣することを原則禁止している。