T-mobileのアンドロイド端末「G1」(左)とiPhone(右)。アンドロイドとiPhoneのアプローチは、実は結構異なっている。 米国の携帯電話ほど、不運な歴史を歩んできた業界はない。携帯電話(移動電話)とコンピュータが、どちらも戦後間もないほぼ同時期に開発されたものであることをご存じだろうか? 最初期のコンピュータの1つ「ENIAC」が公開されたのが1946年2月、同年6月には、AT&Tが自動車電話のサービスを開始しているのだ。翌1947年には、1980年代の携帯電話で使われるセルラー方式も開発されている。 現在のような携帯電話のサービスを最初に開始したのは日本である(1979年)。早くから取り組んだはずの米国が遅れをとったのは、FCC(連邦通信委員会)の厳しい電波行政のためだとも指摘される。これにAT&Tの独禁法訴訟による分割と、それがもたらした混乱が追い打ちをかける。1980年