1219 バンコクの中華街裏路地にあった本頭公廟 カテゴリ:【Thai　タイ】Bangkok バンコク・近郊 バンコクの中華街の裏路地を歩いている時だった。『新本頭媽廟』という文字が目に入った。これまでいくつかのタイ各地の本頭公廟の記事を記しているが、本頭公はインドシナ半島の華僑だけの土着神である。 ※詳しくはタグ『インドシナ半島の華僑オリジナル神・本頭公の廟を巡る』内の記事をご参照ください。 確かバンコクには本頭媽廟がタクシン橋の近くにもあったはずだが、こちらは別モノである。新とついているから新しくできたものだということだろうか。昔からあったのかどうかもよくわからないが、バンコクは広いので、他にもいくつか本頭公の廟が存在するのかも知れない。 暗い裏路地である。普通の家っぽい門構えで、周囲に人もいない。いかにも入りにくい雰囲気で溢れていたのだが、せっかく見つけたので入ってみることにした。

1218 サコンナコーンの夜 カテゴリ:【Thai　タイ】SakonNakhon　サコンナコーン タイ東北部のサコンナコーン。二度ほど訪問したことがあるが、写真は2006年5月に訪れた時のものだ。 時間は20時前くらい。普通に街中だったはずだが、タイの地方都市の夜は早いことが多い。日が暮れると車の往来も急激に減り、お店も閉まる。タイの地方の街は、県都でも大抵はこういった雰囲気だったように思う。 日本でも東京とそれ以外との格差が話題になることもあるが、タイに於けるバンコクとそれ以外との格差は、日本とは比較にならないくらい大きいと感じる。日本だと県庁所在地クラスの街中の大通りで、夜の20時前に写真のような光景になることはまずないと思う。 もちろんずいぶん昔の話ではあるのだが、タクシン元首相の失脚以降、タイの地方の経済は滞る一方だと聞いたこともある。もしかしたら今でもそんなに変わっていないのでは

1217 フアヒンでバンコク行きのミニバスに飛び乗った話 カテゴリ:【Thai　タイ】PrachuapKhiriKhan プラチュアップキーリーカン この日フアヒンを発って、バンコクに向かう予定だった。バスで数時間程度だろうし、夜までに着けばよかったので、それほど急いではいない。 しかし、バンコク行のバスかロットゥ（ミニバス）がどこから出るのか、よくわからなかった。『地球の歩き方』を見てもあやふやであるし、インターネット上も古い情報やあまり詳しくないであろう人々の情報などのゴミが多い。正直、昨今のネットの情報はゴミが溢れつつあり、それらのゴミがSEOなどで体裁だけ整えて検索上位を占めていることも多く、どんどん使いにくくなっているような気がする。 閑話休題。宿泊したゲストハウスの女性に聞くと、不愛想にソイ５１にあると答えてくれた。タイの街では大きな通りをタノン、そこから出る枝道をソイと言い、

1216 溝だけのトイレ カテゴリ:【China　中国】河南省 昨今の中国は整備も急速に進み、観光地ではトイレも綺麗になりつつある。だが21世紀初頭くらいまで中国の公衆トイレ事情は日本より40～50年程度遅れていると考えてもよかったと思う。我慢できないほどに臭くて汚いところが多いのは、ごく当たり前だった。 最近では少なくなってきたが、地方の観光地などでは写真のような長い溝が通っているトイレも多かった。日本でも1960年代以前に建てられたような古い公衆トイレでは見かけたが、近年ではほとんど見ない。定期的に水が流れて汚物を流していく。 扉もないし、仕切りも胸や腰くらいの高さくらいしかなくて、とても個室とは言えない。そもそも仕切りがないところも普通にあった。そして個室があったとしても、閉め切った個室で用を足すことに慣れていないのか、扉を開けて大をしているような人も少なからず存在したのだ。 トイレ

1215 イカしてるバスの運転手 カテゴリ:【Malaysia】マレーシアPenang ペナン マレーシアの首都クアラルンプールから北部のバターワースまで移動した時のことだ。バスターミナルに着いたら、予約したバスは１時間程遅れるとのことだったのだが、早めに着いたので一つ前のバスが出発寸前で、なんとか飛び乗ることができた。そういう事情で忙しなく乗り込んだもので、乗り込むときに運転手さんの顔は見ていなかった。 バスの中ではなぜかカラバオの曲がエンドレスで流れていた。カラバオはタイのプアーチウィットと呼ばれるジャンルのバンドの第一人者で、日本の代々木公園のタイフェスティバルでも呼ばれて演奏したことがある。プアーチウィットについては日本に同じようなジャンルがないのでうまく説明できないのだが、パンクロックとフォークと演歌が混じった音楽と言えば良いのかもしれない。 マレーシアにもカラバオ好きがいるんだ

1214 お見合いみたいなホームのベンチ カテゴリ:【Japan　日本】関西（京都以外） Kansai (except Kyoto) 大阪の地下鉄、2018年春に民営化されてOsaka Metroに名前を変えたが、この動物園前駅の光景である。 ホームの端にベンチがお見合いシートのように一つずつ向き合って並んでいるのが気になった。昔はホームの端に横向けに繋げて並んでいたはずだ。見慣れない一種不思議な光景に思えたのだ。 どうやらこれは転落防止のためらしい。酔っ払いや気分の悪くなった人が、立ち上がってそのままフラフラと前に進んで落ちてしまうリスクを鑑みたものである。そこまで細かな配慮が必要なのかと思ったりもするが、そういった配慮や工夫の積み重ねが今の便利な世の中を作っているのだろう。 動物園前駅はホームが細くて１つずつだったのがお見合いみたいなシートに見えて面白かったのだが、思い起こしてみれば、

1213 オランウータンハウスと覗き見る視線 カテゴリ:【Malaysia】マレーシアMelaka - マラッカ マレーシアの歴史ある都市マラッカ。この市街のランドマークとして有名なのがオランウータンハウスという、壁にオランウータンが大きく描かれた建物。 マレーシアの若手芸術家チャールズ・チャム氏のアトリエで、Tシャツや絵画などが売られている。このオランウータンにも氏の特別な思い入れがあり、店の名前にもなっているのだそうで。 さて、皆さま写真をご覧になって、お気付きだろうか。 妖しい視線を。 窓から妖しい人影が…。いや、よく見ると人形なわけだが、なんだか不気味だ。これも前衛的な芸術の一部なのだろうか。 マラッカにはこのオランウータンハウスだけでなく、様々な場所でカラフルな建物や壁絵があって、それらが名物であり、観光資源にもなっている。街をふらりと歩いていると、様々なところで見かけたので、一

1212 シンガポールで何となくMRTを降りて海岸の公園に行ってみた カテゴリ:【Singapore シンガポール】Eastern 東部 シンガポールは一つの国ではあるが、その国土の大部分を占める本島でも淡路島程度の大きさである。端から端まで車で走って、だいたい１時間くらいだ。そんなシンガポールに旅行で長期間滞在していると、特に行きたいところもなくなってくる。 以前の記事『フィーリングで降りたって放浪してみる』にも書いたことがあるが、そういう時は特に目的地もなくMRT(地下鉄）や路線バスに乗って、なんとなくフィーリングで降りて街を歩いてみたりする。 この時降りたのはMRTのPasir Risという駅。漢字表記が巴西立と書くのも妙に面白い。日本人の我々が『パシリ』と聞くと、使いっ走りを想像するが、実際それに似た発音だ。 特に下調べなどはしておらず、ガイドブック等にもなにも載っていなかったのだ

1211 マレーシアの国産車プロトン カテゴリ:【Malaysia】マレーシア マレーシアで見かけた自動車は、おそらく国別に言えば日本車が多かったと思う。だがマレーシアでは国産車もあり、それなりによく見かける。日本ではあまり知られていないと思うが、プロトン（PROTON）というメーカーである。一応日本でも売られている（あるいは売られていた）が、あまり走っているのを見かけることはない。 マレーシアで見かけたプロトンの車は見た目からして古かったりボロボロだったりすることも多く、比較的新しく綺麗な状態で乗られていることが多い日本車や欧州車などの外車に比べると、庶民的な存在なのだろうと思う。念のために言っておくが、すべてが古い車ばかりというわけではなく、そういった車もしばしば見受けられる、というだけである。 タクシーもたいていプロトンが使われている。 少し古いプロトンのデザインは日本の三菱自動車に

1210 とりあえずマレーシアの言葉は読みやすい カテゴリ:【Malaysia】マレーシアMelaka - マラッカ 以前の記事でマレーシアが日本人の移住したい国１位の座を長年キープしているのは、多民族・多文化国家であるが故の異文化への寛容さが大きな一因かもしれない、と記したが、他の大きな要因として一番に思いつくのは文字の問題である。 アジア諸国では独自の文字を持っている国も多い。インドシナ半島に於いても、タイ・ラオス・ミャンマー・カンボジアでは独自の文字が使われている。だがマレーシアでは独自の文字は使われなくなっており、ラテン文字が使われている。独自の文字が失われつつあるのは歴史の結果であり、民族や文化にとっては残念なことではあると思うのだが、渡航者にとっては幸いしている。 上述のタイやラオス、ミャンマー、カンボジアなどでは、基本的に文字を覚えないと読めない。意味がわからないどころか音読

129 無防備なバンコクのネコ カテゴリ:【Thai　タイ】Bangkok バンコク・近郊 昔からタイの街ではどこでも頻繁に野良犬を見かけたものだ。しかし猫はそれほど見かけなかったように思う。 十年ぶりくらいに訪れた2018年、タイの街を歩いていると、野良犬ばかりでなく野良猫にも頻繁に出会った。以前よりもずいぶん増えたように感じるのは気のせいではないと思う。世界的な猫ブームの中で、無責任に捨てる人も増えたということなのかも知れない。 タイの野良猫は日本よりも警戒心が薄い傾向があるように思った。野良猫や野良犬は寺院などに居ることも多く、そういった場所では人々も危害を加えないので、悠長にしているのかも知れないし、暑いので体力を消耗しないように激しく動かないだけなのかも知れない。 とはいえ、写真のようにあまりに無防備にだらけている猫を見ると、羨ましいというか、微笑ましいというか。 かなり接近した

128 中国のノンステップバスの車内 カテゴリ:【China　中国】河南省 低床車のバス、日本ではノンステップバスと呼ばれている。後輪の部分はステップを作って全体を高くしてあるが、前輪の部分は低床になっているせいで、車内のスペースを大きく使ってしまう。もちろん低床車は日本でもよく見かけるが、中国で見かけた低床車の車内の配置は少々異なるようだった。 日本でよくみられるのは、高くなっている部分に座席を一つずつ左右に進行方向に配置して、残りは荷物置きのようなスペースになっているものだと思う。 中国でよく見たのは、写真のように座席を向かい合わせに３つずつ配置するものである。一部の地域だけでなく、いくつかの省で見かけているので、中国では共通しているのかも知れない。 正直のところ、狭いし、高い段の上にあるので、少々危ない気もする。ご老体が座ろうとして苦戦されていたり、落ちそうになっておられるのも見たこ

126 インド系マレーシア料理トーサイに挑戦した話 カテゴリ:【Malaysia】マレーシアPenang ペナン 先般の記事でも記したが、マレーシアは他民族・多文化国家である。料理についてもマレー料理だけでなく、インド料理や中華料理などは一般的に食べられている。いや、日本の中華料理と同じで、インド料理・中華料理というよりは、インド系あるいは中華系のマレー料理、と言っても良いのかもしれない、とも思う。 ペナン島のジョージタウンでバスから降りて投宿するまでの道に、インド系の庶民的なレストランがあった。とりあえずお腹が減っていたので、入ってみることにした。 私はインド料理にもマレー料理にもあまり詳しくないし、マレー語もあまりわからないので、メニューの料理の名前を見てもどんなものかわからないものが多い。もちろんナシゴレンとかミーゴレン、ミーレブス、ラクサ、ナン、カレー程度の常識的なものならわかるが

125 マラッカの世界遺産公園と顔文龍先生 カテゴリ:【Malaysia】マレーシアMelaka - マラッカ マレーシアの世界遺産の街マラッカの目抜き通りと言えばジョンカーストリート。マラッカの中華街を東西に貫く道である。 その賑やかなジョンカーストリートの建物の狭間に、異世界感を漂わせた小さく静かな公園があった。世界遺産登録の記念公園のようだ。 綺麗に整備されて良い雰囲気だ。しかし入ってすぐに真ん中に堂々と立つマッチョマンの像が、とにかく気になる。 像の下の文字を追ってみると、マラッカのボディービルダーの方のようだ。顔文龍（DATUK WIRA DR.GAN BOON LEONG）というお名前で博士号を持っておられる。 ミスターユニバース、ミスターアジア、ミスターマレーシア、ミスターマラッカ、マレーシアのボディービルの父、などの称号をお持ちだとのこと。 ジョンカーストリートから少し外れ

124 とりあえず帰ってきました カテゴリ:【Toureal】（旅リアルタイム） Sakaki@skkmusic帰国しました。関西に帰ってきました。 あいにくの雨です。いままで旅の天気に恵まれ過ぎていたのでヨシとしましょう。 思っていたよりかなり暑いです。 https://t.co/odRa9RI7fV2018/12/04 18:35:15 暑い。とりあえず暑い。成田も伊丹も京都も暑い。 でも空港から帰る電車では、みんなコートとかセーターとか着て、涼しい顔をしていた。私はシャツなのに汗をかいていた。暑い国で過ごして、夫婦ともども感覚がおかしくなっているのかと思ったが、どうやら今日は本当に暑い日らしい。 雨は最寄り駅に着いたら止んでいた。最後まで天気運には恵まれている。 Sakaki@skkmusic日本に帰ってきて特に何が食べたい、というのはないけれど、強いて言うなら味噌汁かな☺️ htt

123 導いて背負うマッサージ カテゴリ:【Thai　タイ】Bangkok バンコク・近郊 タイはいわゆる古式マッサージ、伝統的なマッサージなどもあり、首都バンコクでも随所にマッサージ屋が見受けられる。そんなバンコクのとあるマッサージ店。 ご丁寧に日本語訳もつけてくれている。バンコクは旅行者も含めて日本人も多いので、利用者もそれなりに居るのだろう。 どれどれ…ん？ 『マッサージを導いて、背負ってください』 これは何だ？ 他の日本語訳はなんとなくわからないわけでもないが、ここだけなぜか文章になっている。 よく考えてみるとわかった。おそらく『Head』を『頭』ではなく『導く』と訳し、それにともなってandで結ばれる『Shoulder』も『肩』ではなく『背負う』と訳したのであろう。 つまり典型的な機械翻訳の誤訳だと思われる。混乱させるだけの日本語なら、むしろ無いほうが良いと思わなくもない。 とは

1130 ダンディなフクロウ カテゴリ:【Thai　タイ】SuratThani スラーターニー タイのスーラターニーの街を散歩していると、文房具や雑貨などを売っているお店の軒先にフクロウが居た。たぶん飼っておられるのだろうと思う。 大型のものではなかったが、やはり肉食動物である。身体の締まりも顔つきも精悍に見える気がする。 どことなくダンディさを醸し出していると思うのは私だけだろうか。 キリッ！ 横顔もまた男前な感じで。 以前の記事で紹介しているアオサギもなかなかの男前なのだが、こちらはもう風格さえ漂っているようにも見えてしまう。もちろん人間の想像力の賜物なのかも知れないことは承知の上だ。 実はメスだったりして？でもフクロウは外観ではほとんど雄雌の区別がつかないそうなのでわかりません。比較的小型に見えたので、オスのほうが可能性は高い気がします。 【写真】2018年11月 【文章】2018年

1128 タイの7-eleven（セブンイレブン）のコンビニ飯に挑戦してみる カテゴリ:【Thai　タイ】Nakhon si Tammarat ナコンシータンマラート アジア諸国で日本のコンビニはよく見かける。ちょっとした街ならば必ずあると言ってもよいくらいである。 タイでは昔からセブンイレブンをよく見かける。タイで見かける日本型コンビニは９割方セブンイレブンという印象である。コンビニの海外進出競争の歴史や状況には詳しいわけではないが、私の記憶が正しければタイでは２０年以上前からセブンイレブンは一番よく見かけたと思う。もちろん現在のようにどこでも見かけるほどではなかったが。 日本型コンビニといえど、商品や価格は現地化が図られているので、旅行者である私が訪れても、色々目新しいものばかりで楽しい。 以前は日本でもコンビニ飯といえば、手軽で値段はそこそこ、味は期待できない、といった印象だったが、

1127 ハジャイからパッタルンに移動しました カテゴリ:【Toureal】（旅リアルタイム） Sakaki@skkmusic解読求む… PINAPPLEでさえ、ヘンなところに半濁点が付いているので、カタカナっぽくみえてしまって『アＩＮモタアア゜レモ』に見える私には無理です… https://t.co/tLhmoPxvWX2018/11/27 07:18:03 Sakaki@skkmusic早朝散歩。タイではマレーシアよりも断然に朝からみんな活動してる気がします。 https://t.co/FO54n88Qe32018/11/27 07:59:40 Sakaki@skkmusic機関車とボロ客車の編成はなおさら旅情を誘う。子供のころは日本でもたくさんあったので、懐かしさもあるのです。 https://t.co/ISSzVIlrGA2018/11/27 11:31:08 Sakaki@skk

1126 イスラム教の影響が強いタイ南部の街 カテゴリ:【Thai　タイ】Songkhla ソンクラー マレーシアから陸路で国境を越えてタイに入国した。タイは基本的に仏教国であるが、国教がイスラム教であるマレーシアと接する南部では、イスラム教徒も多い。 まずは国境からソンクラー県のハジャイという町までやってきた。本当はハート・ヤイなのだが、ハジャイあるいはハチャイとかハニャイと言っているように聞こえる。ここではハジャイで統一しておく。 実はこのハジャイを含むソンクラー県、および周辺のマレーシア国境付近のイスラム教の影響が強い地域は、2018年現在でも外務省の渡航に対する注意喚起が出ている。これは仏教国タイからの独立を主張するイスラム教過激派による爆弾テロなどが発生しているからで、私の記憶している限りでは20年近く同じ勧告が出ているように思う。 マレーシアから陸路でバンコクまで向かおうとする