バイデン米政権が、中国企業による米国のクラウドコンピューティングサービスの利用を規制する動きを見せている。バイデン政権は、米国製AI(人工知能)半導体の対中輸出規制を強化する考えだが、その「抜け穴」を封じることが狙いという。 激化する米中報復合戦 米中の報復合戦が一層激化しそうだと、米ウォール・ストリート・ジャーナルなどは報じている。関係者の話によると、バイデン政権は、中国企業による米国のクラウドコンピューティングサービスへのアクセスを制限する準備を進めている。これにより、米アマゾン・ドット・コムや米マイクロソフトなどのクラウドサービスプロバイダーは、高度なAI半導体を使用するクラウドサービスを中国企業に提供する際、事前に米政府の許可を得る必要が生じる。 先端技術サプライチェーンへのアクセスを巡る米中の対立はますます激化している。中国政府は、イエレン米財務長官の訪中を前にした2023年7月