しかし、2008年9月のリーマンショックで一気に赤字へ転落。トヨタは一気に窮地へと追いやられた。そんな反省から、2009年に就任した豊田章男社長が掲げたテーマはクルマ屋として原点に戻ること、すなわち「もっといいクルマづくり」であった。 2015年末に発売された4代目「プリウス」から始まった、トヨタのクルマづくりの構造改革「TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャ)」はその象徴だ。多くの人はTNGA=プラットフォーム/パワートレインの刷新だと思っているが、実は「クルマづくり」や「仕事の進め方」を大きく改革させるためのキーワードである。 ただ、従業員数36万9124人(2018年3月現在)を抱える大企業であるがゆえに、全社員が豊田章男社長と同じ「もっといいクルマづくり」の志を持っているかと言うと、必ずしもそうではないのも事実である。トヨタにはさまざまな部署が存在、中には自動車メーカ
![トヨタがひそかに進めた「5大陸走破」の裏側](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/edb3b730cbd4dfe9275e9dcac3e9295bdff89247/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Ftk.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F8%2Fb%2F1200w%2Fimg_8ba89d320a955e6a8babcb7f39d86816305204.jpg)