【北京時事】中国の温家宝首相は26日、「国民生活を尊厳あるものにするため、憲法に基づく自由と権利の保障、法の下の完全平等、弱者の生活保障、犯罪者を含む個々人の人格の尊重に努めなければならない」と言明した。中国政府は、今年のノーベル平和賞を受賞した民主活動家、劉暁波氏(国家政権転覆扇動罪で服役中)を「犯罪者」と断罪。「犯罪者の人格尊重」に触れた温首相の発言は内外で波紋を広げそうだ。 一方で温首相は犯罪者について「教育と支援を通じ、新たな人生を導くことが私の尊厳に対する理解だ」とも述べ、教育を通じた更生の必要性にも言及した。 温首相はこの日、中央人民ラジオの番組に出演し、リスナーと対話。今年3月の全国人民代表大会(全人代)で温首相が読み上げた政府活動報告で「国民生活を幸福かつ尊厳あるものにする」と明記されたことについて、どのような分野で努力するかとの質問に対して答えた。 【関連記事】