将来の金価格を予想することは大変難しいのですが、過去において価格が大きく変動したことに対して、なぜ上がったのか下がったのかの要因を分析することはできます。 この場合でも、ドル建て金価格と円建て金価格では、前述したように円建て金価格は為替レートが絡んできますので変動要因が異なる場合もあります。 日本では、1973年(昭和48年)の3月までは、「金」の輸出入は禁止されていましたので、輸入自由化(昭和48年4月)直前の金価格は1グラム660円の公定価格となっていたため、市中では690円近辺で取引されていました。海外では1968年3月に金プール機構が中止され、「金二重価格制」が採用され、1オンス35ドルの枠ははずれていたものの、当時の自由金市場の価格は35ドルから40ドル近辺でありましので、日本の金価格は海外の価格より高かったのです。 日本の金価格は、1973年4月の輸入自由化により、公定価格が廃