命奪う「名古屋走り」 事故死ワースト脱却へ苦闘 交通事故死者数、全国ワースト1位。昨年、こんな不名誉な記録に甘んじたのが愛知県だ。 今年も全国最多を走り続けている。「名古屋走り」と皮肉られる県民の交通マナーの悪さが、 事故が減らない理由の一つとされている。警察や企業はドライバーの意識向上に躍起となっているが――。 7月上旬のある平日の午後、名古屋市を東西に走る若宮大通の交差点で、 右折車線に並んでいた1台の乗用車がいきなり左車線に進入した。 進路変更が禁じられている黄色線をウインカーを出さずに越え、周囲を確認した様子もうかがえない。 たまたま左車線に車は走っていなかったが、一歩間違えば大事故につながりかねなかった。 ■車線またいで走行 愛知県警の白バイが摘発すると、運転していたのは20歳代の女性。 違反理由は「美容院の時間に遅れそうだったから」。 右折車線が混んでいたので直進することにした