夕方、東伊那の田んぼを歩く。歩き始めてすぐ、農道脇で中腰になっているオバさんに行き会う。ここの田んぼと畑をされている方だ。左手にぶら下げたタマネギ用のオレンジ網袋に何かがたくさん入っている。ピンときてうれしくなる。イナゴ捕り。 なぜイナゴ捕りのオバさんに行き会ってうれしいかといえば、このところ気になっていたから。イナゴは食用昆虫としてはおそらく全国的にもっともポピュラーといえる相手。近所のスーパーにもたいていイナゴは総菜コーナーの他の佃煮とともに普通に並んでいる。ハチノコよりも並んでいることが多い。スガレ追いをする人、ザザムシ漁をする人は聞くのだけれど、ところがどっこいイナゴ捕りをしている人を見かけることはまずない。いや、実をいうとこちらに来て一度もなかった。じゃあ、売られているイナゴはどこの誰が捕ってるの?と疑問に思っていた。そこにきて今日初めてイナゴを捕っている人に出会えてうれしかった