ダンバー数とは、ヒトは認知的限界のために、だいたい150人ぐらいが安定的な社会的関係を送る上での上限であるという数字のことです。社会的関係に新皮質が重要な役割を果たしているとされ、そのサイズが霊長類の脳によって維持できる安定的な社会的関係の上限数を決めるとされます。 ダンバー数の150という数字は、霊長類の集団サイズと新皮質の相対サイズとの間の関係をヒトにも当てはめて得られた値です。これまでの追試研究では実際に集団サイズと新皮質の相対サイズとの間に相関が見出されたものもありましたが、中には霊長類のメスだけしか相関関係が検出されなかったり、有意な関係さえ見いだせず、再現に失敗した研究もありました。そもそも多くの研究が同じ脳のデータを使っているので、追試研究の価値自体にも限度がありました。ダンバー数の提唱者、ロビン・ダンバーのこのような推論と似た方法で行われた研究は他にもありますが、新皮質の相