自閉症の世界的権威であるサイモン・バロン=コーエンは2003年に「共感する女脳、システム化する男脳」という男女の性差についての著作を出版したが、こんなふうに書いている。 この本を執筆するために私は五年以上を費やしてきた。 それというのも、このようなテーマは政治的に扱いが難しく、 1990年代にはとても発表することなどできなかったためだ。 また、男性と女性の心理学的な違いについて、 先入観にとらわれずに議論を進めることが出来るかどうか確信が持てなかった。 それもこの本を書き上げるのを先に延ばしていた理由だった。 さいわい、今ではフェミニストを含めて、 このような問いかけを行っても性差別に荷担することにはならないと 考える人々が増えてきている。 実際にはむしろ確かな知識を得て、 その知識を使ってこそ、性差別主義を排除することが出来るのだ。 私の女性の友人は、ほとんどが自らフェミニストを任じる人