スウェーデンの安全保障開発研究所(ISDP)のバート・エドストローム教授が、スウェーデン時代の小野寺信元陸軍少将のインテリジェンス活動を総括された研究書を出版されました。小野寺少将といえば、太平洋戦争中に在スウェーデン公使館付武官として、ストックホルムで活躍し、ドイツやポーランド、エストニア国の情報機関と協力しながら、連合軍に関する貴重な情報を東京に送り続けていたことで知られています。特に1945年2月には、ソ連がドイツ降伏後数か月を目途に対日参戦を行うという、所謂「ヤルタの密約」に関する情報を入手し、それを参謀本部に送信したものの、参謀本部の作戦参謀たちがそれを握りつぶしてしまった、との逸話が良く知られおり、1985年にはNHKでもドキュメンタリーが放映されていますので、小野寺少将といえば、決定的な情報を送っていたにも関わらず、東京では無視され続けた悲劇のインテリジェンス・オフィサーであ