「派遣会社に『提示した派遣先に行けないのなら、有期派遣に戻るか、退社するしかない』と迫られた」。「無期転換ルール」で登録型派遣から無期雇用となった仙台市の派遣社員の女性(54)が「読者とともに 特別報道室」に訴えを寄せた。派遣会社は強要を否定するが、取材を進めると、無期転換後、派遣先がない期間も手当が支給される特有の待遇が、派遣会社を焦らせた可能性をうかがわせた。 [無期転換ルール]有期契約が通算5年を超える労働者が希望すれば、雇用主は無期雇用に転換しなければならない。雇い止めの不安をなくし、雇用の安定につなげるのが狙いで、2013年施行の改正労働契約法で定められた。派遣社員の場合、派遣されるたびに契約する登録型(有期)と異なり、派遣先がない期間も一定額以上の手当が出る。 希望とかけ離れた提示を受け続け、最後は不信感から辞職へ 女性は東京の大手派遣会社に登録し、仙台市内にある大手通信会社の