「岡部直三郎大将の日記」に以下の記述がある。 昭和12年1937年10月4日 ○保定に赴ける谷萩中佐の報告の一端 1 保定市街は惨憺たる状態に破壊せられあり。 2 軍隊が民家を荒し被害大なり。軍隊の言い分は、糧食の補給続かば、かくの如きことなしと。恐らく食物あさりが昂じて掠奪となりしものか。 3 軍隊が勝手に列車を使用し、甚しきは軍需品を勝手に卸して乗るもの、糧秣を勝手に途中の部隊が消費するものあり。 伊田兵站監の言。 1 軍隊が装備品を無監視、無届にて放置して出発するもの。 2 過剰品を勝手に売却し、又は他のものと交換して平気なるもの。 3 軍隊列車が停車場司令官に強要して、発車順序を恣に変更するもの。 兵器部々員の言。 1 戦地到着早々弾薬を定数以外に要求し、戦場に於てこれを荷厄介として、出発点又は途中に遺棄し、而も何等これに関し関し通告等のお処置を取らずして前進するものあり。 2 良