角川文庫が創刊60周年を記念して行っているゲスト編集長企画で、第12代目として就任した桜庭一樹編集長のセレクトにより、トレヴェニアンの「夢果つる街」がリニューアルされました。海外ミステリのファンとしては、第6代の金城一紀編集長がリチャード・スタークの「汚れた7人」を復活させて以来の快挙。 「夢果つる街」は、モントリオールの架空の地域ザ・メインを舞台にした警察小説で、老練な刑事ラポワントが主人公。1988年、スタートしたばかりの「このミステリがすごい!」の海外部門で、最初の第一位を獲得した作品としても知られている。(ちなみに週刊文春では2位) トレヴェニアンは、寡作な作家だが、作風は多彩。実力派のアメリカ作家として、多くの読者を獲得したが、2005年に他界。トレヴェニアン名義の作品リストは(Wikipediaより修正引用)以下のとおり。 The Eiger Sanction(1972)「アイ