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文学に関するsneakingのブックマーク (4)

  • -CHUNICHI BOOK WEB-中日新聞・東京新聞に掲載された書評 話題の書籍を斬る! 『 きことわ』 朝吹 真理子 著 時間・夢・記憶を自在に操る

    [評者]栗原 裕一郎 (評論家) ■時間・夢・記憶を自在に操る 筋というほどの筋はない。子供のころに葉山の別荘で夏をともに過ごした貴子と永遠子が二十五年後に再会するという状況があるばかりだ。 貴子が母、叔父と夏に訪れていた別荘に、永遠子の母が管理人として雇われており、永遠子も同行していた。二人は姉妹的とも同性愛的ともつかない密接な関係を築くが母を亡くした八歳を境に貴子は別荘から消え、十五歳の永遠子と疎遠になる。取り壊しの連絡を受けた永遠子が別荘の整理に赴き二十五年ぶりの再会をする。以上が「状況」で、永遠子と貴子の視点から語られるが、二人は手段であって目的ではない。主人公というよりもむしろ媒体に近い。 真の主人公は「時間と夢と記憶」だ。「きこちゃん」「とわちゃん」と呼び合う二人は、七歳の差がありながら、どちらがどちらか判然としない溶け合ったもののように描かれる。現在と過去は混淆(こんこう)し

  • 作家別作品リスト:宮本 百合子

    作家。旧姓は中条、名はユリ。東京生まれ。日女子大学英文科中退。1916(大正5)年(17歳)坪内逍遙の紹介で中条百合子「貧しき人々の群」を「中央公論」に発表。1918年父精一郎と渡米。翌年コロンビア大学聴講生となるが、ニューヨークで古代東洋語の研究者荒木茂と知りあい結婚。12月帰国。1924年離婚。以後ロシア文学者湯浅芳子と同居生活に入る。この間「伸子」執筆に専念。1927年12月湯浅とともにソ連に外遊。滞在中に西欧旅行など経たのち1930(昭和5)年11月帰国。翌月日プロレタリア作家同盟に加入。1932年2月宮顕治と結婚。1933年12月日共産党スパイ査問事件に関する容疑により顕治検挙。翌年中条から宮へ改姓。敗戦までの厳しい期間のなか百合子も投獄・執筆禁止などをくりかえしながら作家活動に励む。1945年10月顕治釈放。夫とかわした書簡はのちに「十二年の手紙」として刊行。戦後も

  • 2009.4a / Pulp Literature

    Peter Boxallの"1001 Books"【Amazon】が凄い。英文学を中心に、古今東西1001冊ものフィクションを紹介している。こういうのは得てして「名作」ばかりになりがちだけど、書はかなりバランスを重視しており、古典から現文まで幅広く揃えている。なかなか目新しいリストなので、外国文学が好きな人は要チェックだろう。 日からは、村上春樹・大江健三郎・三島由紀夫・芥川龍之介・夏目漱石が名を連ねている。このなかで意外なのが夏目漱石で、なぜか『こころ』が入っているんだな。どちらかというと内向きの小説というイメージだったので、まさか外国人受けするとは思わなかった。川端ではなく、漱石なところがまた渋い。 以下、1001冊のリスト。年代の新しい順にソートした(上が新しく下が古い)。 2000年代 カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』 イアン・マキューアン『土曜日』 ゼイディー・スミス『

  • 時間 (横光 利一)

    福島県生まれ。1921年に「父」「比叡」「南北」を発表し、菊池寛に認められる。1923年「新小説」に「日輪」を発表。1924年、片岡鉄兵、川端康成らとともに「文芸時代」を創刊し、新感覚派文学の運動をおこす。代表作として「機械」「寝園」など。1947年12月30日、胃潰瘍にて死去。 「横光利一」

    時間 (横光 利一)
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