★(2) 安倍晋三首相と、ロシアのプーチン大統領が12月15、16日に行う日露首脳会談を前に、大変な事態が起きている。事前折衝で、日露両国の担当者が激突したうえ、日本でも官邸主導外交に反発して、外務省関係者が卑劣な暗闘を仕掛けているというのだ。こんな状況で、条約破りの常習国であるロシアと平和条約交渉など進められるのか。裏切り者を許していいのか。永田町・霞が関に精通する、ジャーナリストの山口敬之氏による独走リポート第2弾。 今年夏ごろには「衆院解散の導火線になるのではないか」とまで期待感が高まっていた日露交渉が今、曲がり角に来ている。ペルーの首都リマで19日(日本時間20日)に行われた日露首脳会談の後、記者会見に臨んだ安倍首相の表情は厳しかった。 「解決への道筋が見えてはいるが、1回の会談で解決できるほど簡単ではない。着実に一歩一歩前進していきたい」 プーチン氏は首脳会談で、2016年上半期