【原発最前線】世界が再注目する「常陽」の格納容器に潜入取材…稼働から40年、いまだ現役 マジックハンド使った研究も 日本原子力研究開発機構が報道陣を対象に開いた高速実験炉「常陽」(茨城県大洗町)の現場公開に参加した。既に40年近くがたつが、政府が進める今後の高速増殖炉「もんじゅ」に代わる高速炉開発の中で重要な研究拠点として位置付けられ、世界からも注目を集めている。古い施設に、なぜ再び脚光が集まっているのか…。 薄暗い格納容器の内部常陽は昭和52年に初臨界(核分裂反応が連続する状態)した高速実験炉だ。現在、原子力規制委員会が定めた新規制基準に対応するため停止中だが、年度内にも申請する予定で準備を進めている。 5日の現場公開では、普段はなかなか入れない原子炉容器を覆う格納容器の中にも入ることが許された。実験炉といっても、原子炉の中心部に近づくため、セキュリティーは通常の原子炉と同様に厳しい。