地球から10億光年離れたブラックホールを発見! といったニュースを目にすることがあります。でも、そもそもこれだけ離れた天体との距離をどうやったら測ることができるのでしょうか? 新しい天文学といわれる「マルチメッセンジャー天文学」。その気鋭の天文学者が、この素朴な疑問をわかりやすく解説します。 10億光年先の天体までの距離を測るには? 宇宙にある天体までの距離はどのように測れば良いのでしょうか? できればその天体まで行って距離を測りたいところですが、人類が探査機を飛ばして直接行ける距離は限られています。 例えば、日本の「はやぶさ」は小惑星でサンプルを採取後、地球に帰ってくるという快挙を成し遂げましたが、その総航行距離は約50億km(5×10⁹km=5×10¹²m)程度です。 現在、人類が飛ばした探査機の中で私たちからもっとも離れたところにいるのがボイジャー衛星で、その航行距離は約200億km
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