レーシングドライバーはアスリートだ。「クルマの運転なんて大したことないじゃない」と一般の人は思うだろうが、これまでこの連載で述べてきたようなコントロールの難しさだけでなく、体力的にもレーシングドライバーというのは大変なレベルを要求されるのだ。 コーナーでは激しい横Gがかかる。4Gを超えるとなると、体重60kgのドライバーなら横から240kgの重量で押されることになるのだ。 加速時、ブレーキング時には激しい縦Gがかかる。やはり4GほどのGがかかり、特にフルブレーキング時にはかなりの負担だ。意外と知られていないが、シフトアップの際にも一瞬だけ加速力が消えるため、その瞬間は加速Gが消え、シフトアップするとまた繋がってGが戻るため、一般人ならシフトアップのたびに頭がガンガン前後に揺さぶられることになる。 有名なこの動画、アブダビのヤスマリーナ・サーキットのショートコースを2シーターF1マシンで走行