OGRE YOU ASSHOLEというバンドは、USインディーから影響を受けた音楽性によって、デビュー当時から日本のギターロックシーンの中で異彩を放つバンドだった。しかし、2010年春に名古屋から地元の長野に拠点を移して以降、その特異性はそれまでと比べものにならないぐらい、一層強まっているように感じられる。その背景にはあったのは、彼らが常に自らを批評し、変化を課し続けてきたという事実だった。「一度作った作品を聴き直すことはあまりない」という言葉を多くのアーティストが口にする中、オウガのボーカル・出戸学が、「自分の作品を聴きたいと思えるようになった」と言えるのは、変化の徹底によって導かれた作品性の高まりがゆえであることは間違いないだろう。 バンドが明確に新しい領域へと到達した『homely』から1年、新作『100年後』は前作の重めの作風から比較的軽めの作風へとはっきりシフトチェンジを果たしな