ブックマーク / www.cinra.net (30)

  • 大貫妙子、坂本龍一とのコラボ作『UTAU』を振り返る。ふたりの特別な関係性を感じさせる演奏の秘密 | CINRA

    今では他人と 呼ばれるふたりに 決して譲れぬ 生き方があった - 大貫妙子“風の道”より(1982年発表のオリジナルアルバム『Cliché』収録曲) 1970年代から作曲・編曲、アレンジ、プロデュースなどを通じた深い関わり、特別な関係性があった大貫妙子と坂龍一。2010年、ふたりは『UTAU』というコラボレーションアルバムを発表。ここには“風の道”をはじめとする大貫妙子の過去の楽曲をはじめ、坂龍一の過去の楽曲に大貫が新たに歌詞をつけたものなどが「ピアノと歌のみ」というシンプルな構成で収められている。 そんな作が14年越しに初のアナログ化、そのライブツアー東京公演を収録した『UTAU LIVE IN TOKYO 2010』も初めてBlu-rayとしてリリースされた。さらに現在、坂龍一が音響監修を手がけた109シネマズプレミアム新宿で限定上映されており、7月15日には大貫妙子が登壇する

    大貫妙子、坂本龍一とのコラボ作『UTAU』を振り返る。ふたりの特別な関係性を感じさせる演奏の秘密 | CINRA
  • 私が選挙に行く理由。折坂悠太、柚木麻子、SIRUP、曽我部恵一、コムアイ、三宅唱ら11人が寄稿《都知事選》 | CINRA

    7月7日に投開票される東京都知事選挙。21回目となる今回は、過去最多の56人が立候補しています。 私たちの暮らしにおいても、芸術文化においても、政治は複雑に絡み合っています。首長や議員を決める選挙は、政治の根幹でもあるでしょう。選挙権がある人にとって、一票に込める思いはそれぞれあるのだと思います。 あなたはどうして選挙に行き、投票をしますかーー。芸術文化に携わっているアーティストやライター、作家の方々の計11人に、その理由を寄稿してもらいました。 ISOさん、折坂悠太さん、コムアイさん、近藤銀河さん、SIRUPさん、SYOさん、鈴木みのりさん、曽我部恵一さん、堀由貴子さん、三宅唱さん、柚木麻子さん(五十音順)が、コメントを寄せてくださいました。 政治家は法を犯しても償わなくてよい。利益誘導は好き放題してよい。税金の使い道を黒塗りで隠匿してもよい。会見で忖度しないメディアは排除してよい。不都

    私が選挙に行く理由。折坂悠太、柚木麻子、SIRUP、曽我部恵一、コムアイ、三宅唱ら11人が寄稿《都知事選》 | CINRA
  • NHK朝ドラ『虎に翼』伊藤沙莉の公式インタビューが到着。なぜ寅子は穂高先生に怒ったのか? | CINRA

    NHK連続テレビ小説『虎に翼』のオフィシャルインタビューが到着した。 現在放送中の『虎に翼』は、日初の女性弁護士の1人で後に裁判官、女性として初の裁判所長を務めた三淵嘉子をモデルにしたオリジナルストーリー。日初の女性弁護士で後に裁判官となる主人公・猪爪寅子が、仲間とともに困難な時代に道なき道を切り開き、迷える子どもや追いつめられた女性たちを救っていく姿を描く。 公開されたオフィシャルインタビューは、寅子役を演じる伊藤沙莉が第12週から第14週までを振り返ったもの。土居志央梨演じるよね、戸塚純貴演じる轟、森田望智演じる花江、仲野太賀演じる優三らへの思いを語っている。さらにSNSなどで物議を醸した、小林薫演じる穂高に対して寅子が向けた怒りの表現についてもコメント。「演じるにあたっては、なぜ寅子は穂高にここまで怒るんだろう?と悩みました」と明かしつつ、監督に相談したことをきっかけに理解が深ま

    NHK朝ドラ『虎に翼』伊藤沙莉の公式インタビューが到着。なぜ寅子は穂高先生に怒ったのか? | CINRA
  • 『虎に翼』制作統括インタビュー。出産場面や玉音放送を描かなかった理由、憲法のシーンに込められたもの | CINRA

    伊藤沙莉主演のNHK連続テレビ小説『虎に翼』。日初の女性弁護士、のちに裁判官となった三淵嘉子の実話をもとにしたドラマで、SNSなどを中心に反響を呼んでいる。 第9週(5月27日〜)は激動の展開だった。終戦を迎え、寅子は兄・直道や父・直言、そして夫・優三を失ってしまう。失意に暮れる寅子だが、公布された日国憲法をきっかけにもう一度法曹界の道へ踏みだすことを決意する。 「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分または門地により、政治的、経済的または社会的関係において、差別されない」。寅子が読んだ憲法第14条の条文にはこう書かれている。 「モデルとなった三淵さんにとっても、主人公の寅子にとっても、日国憲法は人生における最も重要なターニングポイントだった」と制作統括の尾崎裕和は話す。作の魅力や画期性について、合同取材で聞いた。 ―優三さんが出征するときの寅子とのやりと

    『虎に翼』制作統括インタビュー。出産場面や玉音放送を描かなかった理由、憲法のシーンに込められたもの | CINRA
  • 坂本龍一 追悼連載vol.15:音楽と社会運動の狭間で——『out of noise』というラディカルな転換点 | CINRA

    龍一の残した音楽作品は膨大で、幅広いジャンルにも及ぶ。没後に人から示唆されて、こんな仕事もしていたのだと知るものも多い。圧倒的な才覚を持つ音楽家だったとあらためて思う。だが、坂龍一という人は自身が備える音楽的な能力に対して、ある種の畏れを抱えていたのではないだろうか。そんなふうに思えるところもある。 坂龍一(さかもと りゅういち) / Photo by zakkubalan ©2022 Kab Inc. 1952年東京生まれ。1978年に『千のナイフ』でソロデビュー。同年、Yellow Magic Orchestra(YMO)を結成。散開後も多方面で活躍。2014年7月、中咽頭がんの罹患を発表したが、2015年、山田洋次監督作品『母と暮せば』とアレハンドロ・G・イニャリトゥ監督作品『レヴェナント:蘇えりし者』の音楽制作で復帰を果した。2017年春には8年ぶりとなるソロアルバム『as

    坂本龍一 追悼連載vol.15:音楽と社会運動の狭間で——『out of noise』というラディカルな転換点 | CINRA
  • 坂本龍一 追悼連載vol.13:YMO以前の分岐点。坂本龍一を「教授」たらしめた現代音楽家としての足跡 | CINRA

    龍一が発表した数々の音楽作品を紐解く連載「追悼・坂龍一:わたしたちが聴いた音楽とその時代」(記事一覧はこちら)。 第13回の書き手は、『commmons: schola vol.18 ピアノへの旅』にも参加した音楽ライターの小室敬幸。若き坂龍一が強く意識していた作曲家の三善晃の存在を入り口に、『千のナイフ』とYMO以前の「分岐点」とも言うべき「現代音楽のエリート路線」と決別、その先で切り拓かれたキャリアについて。 坂龍一を「教授」たらしめたクラシック〜現代音楽家としての足跡と楽曲群、そして1982年に高橋悠治に書き下ろされた“Just for Me(ぼく自身のために)”を読み解き、たどる。 批判的なビラを配ったという有名なエピソード等もあって、坂龍一と現代音楽の関係を語る際に武満徹(1930年–1996年)の名があがりがちだ(*1)。 だが東京藝術大学の作曲科在籍中に書かれた作

    坂本龍一 追悼連載vol.13:YMO以前の分岐点。坂本龍一を「教授」たらしめた現代音楽家としての足跡 | CINRA
  • 鈴木亮平『シティーハンター』インタビュー。「令和の観客」に愛されるためにアップデートしたこと | CINRA

    北条司による人気漫画を実写化したNetflixのオリジナル映画『シティーハンター』の配信が始まり、Netflix週間グローバルTOP10で初登場1位を獲得するなど反響を呼んでいる。主人公・冴羽獠を務めたのは、作の熱烈なファンでもあり、長年にわたって冴羽獠を演じることを望んでいたという鈴木亮平だ。 配信後初となるインタビューで、並々ならぬ思いを込めた作に参加した感想を聞いた。 『シティーハンター』予告編 / 物語の主人公・冴羽獠は、東京・新宿を拠点にし、裏社会での様々なトラブル処理を請け負う超一流のスイーパー(始末屋)。無類の美女好きで、美女に出会うとタガが外れてしまうが、いざ依頼を受ければ、並み外れた銃の腕と身体能力、そして冷静沈着な頭脳で、仕事を遂行する。そんなクールでおバカでもっこりの “冴羽獠” を演じるのは鈴木亮平、ヒロイン “槇村香” 役は森田望智、獠の相棒である “槇村秀幸

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  • 坂本龍一 追悼連載vol.10:エレクトロニカの季節——アルヴァ・ノト、フェネスらとの深く、対等な交流 | CINRA

    龍一が発表した数々の音楽作品を紐解く連載「追悼・坂龍一:わたしたちが聴いた音楽とその時代」(記事一覧はこちら)。 第10回の書き手は、Shuta Hiraki名義で音楽制作も行なうライターのよろすず。Alva Noto、Fennesz、クリストファー・ウィリッツ、テイラー・デュプリーとのコラボレーション作品群を2回に分けて取り上げる。 IDM/エレクトロニカを経てより抽象的な電子音楽へと手を伸ばしはじめた2000年代後半、坂龍一は突如、文字どおり「現在進行形の音楽家」として私の前に姿を現した。 以降、リアルタイムでリリースされる作品を中心に、まばらではあるものの氏の作品を聴いてきた今となっても、やはり私にとって坂龍一の音楽として真っ先に聴こえてくるのは、Alva Noto、Fennesz、クリストファー・ウィリッツ、テイラー・デュプリーとのコラボレーション作品におけるピアノであり

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  • 『セクシー田中さん』問題から考える、映像化のトラブルと作家の権利を代弁する「出版エージェント」の必要性 | CINRA

    『砂時計』や『セクシー田中さん』などで知られる漫画家・芦原妃名子さんが、1月29日に遺体で発見された。生前、『セクシー田中さん』の実写ドラマ制作をめぐりトラブルが起きていたことが明らかになっており、原作者が亡くなってしまうという事態に、悲しみの声が広がっている。 『キャラクターとは何か』や『戦争はいかに「マンガ」を変えるか:アメリカンコミックスの変貌』などの著者で、漫画業界の事情に詳しいフリーライターの小田切博氏が、この問題が浮きぼりにした漫画などの映像化の現状、そして出版エージェントの必要性について綴る。 2024年1月29日、漫画家の芦原妃名子氏が遺体で発見されたことが報じられた。 亡くなる直前、芦原氏はXや自身のブログでベリーダンスをモチーフにした最新作『セクシー田中さん』(小学館刊)の実写ドラマについて、最終2話の脚を自ら執筆した経緯を説明する声明を発表していた。それ以前にドラマ

    『セクシー田中さん』問題から考える、映像化のトラブルと作家の権利を代弁する「出版エージェント」の必要性 | CINRA
  • 松本大洋「漫画を嫌になりたくなくて」。メール取材で明かす『東京ヒゴロ』でも描いた創作の苦悩と喜び | CINRA

    『鉄コン筋クリート』『ピンポン』『Sunny』『ルーヴルの』など数々の名作を世に送り出し、多くの漫画家やクリエイターに影響も与えてきた松大洋。そんな松の最新作『東京ヒゴロ』が、2023年10月発売の第3巻で完結を迎えた。主人公である50代の漫画編集者を中心に、創作への葛藤や情熱を抱えたさまざまな漫画家と編集者の「漫画愛」「創作の哲学」を描いた作。 松大洋は、なぜいま、漫画家として35年以上ものキャリアを重ねてきたなかで、自身の職である「漫画」を真正面から題材に選んだのだろうか。作に通じる松自身の「漫画」に対する愛情・創作論・哲学……なども探りたく、メールで取材を依頼したところ、12個の質問に対してテキストで想いを綴ってくれた。 「漫画を好きかどうかもわからなくなりそうで、つらかった時期もあった」と明かしてくれた松が、それでも漫画の創作を続けられた理由とは? 稿では、松

    松本大洋「漫画を嫌になりたくなくて」。メール取材で明かす『東京ヒゴロ』でも描いた創作の苦悩と喜び | CINRA
  • ジム・オルークが石橋英子と語る、音楽を取り巻く「少し変」なこと。音楽体験を拡張する環境と文脈の話 | CINRA

    どんな音楽であれ、自宅なのか、散歩中なのか、満員電車のなかなのか、イヤホンやヘッドホンで聴くにしても、はたまたクラブなのか、野外フェスなのか、サウンドシステムを通じて聴くにしても、「聴く環境」によって音楽の感じ方に変化を感じたことがある人は、きっと少なくないだろう。 9月30日、10月1日の2日間にわたって長野県・五光牧場オートキャンプ場で開催されるリスニング野外イベント『EACH STORY』は、来場者の音楽体験を拡張するような「聴く環境」づくりに力を入れている。 今年は、ジム・オルーク、石橋英子、山達久によるトリオ「カフカ鼾」や、Matthewdavid、ファビアーノ・ド・ナシメントらが出演。1日のなかで四季の移ろいを感じさせる自然豊かな環境で、エレクトロニックミュージックや即興演奏、ジャズ、アンビエントなどといった音楽を、こだわりのサウンドシステムで浴びられる貴重な機会となる。 2

    ジム・オルークが石橋英子と語る、音楽を取り巻く「少し変」なこと。音楽体験を拡張する環境と文脈の話 | CINRA
  • 全盲のeスポーツプレイヤーたちが開発に協力。『ストリートファイター6』のアクセシビリティ向上はどう実現した? | CINRA

    近年のビデオゲームの進化はめざましい。技術の発達で、現実と見まがうようなリアルなグラフィックのゲームがいくつもつくられ、またオンラインを介して国籍や言葉を超えた多様なプレイヤーが仮想世界の冒険や戦いや出会いを楽しんでいる。 しかしそれと並行して、じつは進化し続けているのがユーザーのアクセシビリティ。障がいなどがある人でもゲームを楽しめる工夫の進化だ。その最前線を突き進んでいるのが人気格闘ゲームの最新作『ストリートファイター6』だ。同作では、eスポーツを介した障がい者の就労支援を行なう株式会社ePARAと共同し、対戦相手との距離やお互いのコンディションをサウンドで把握する工夫などが随所に盛り込まれている。 今回、同作を制作したカプコンからディレクターの中山貴之、サウンドチームの渥美格之進、小池義規、ePARAから代表取締役の加藤大貴、ブラインドeスポーツプレイヤーのNAOYA、今回の共同プロ

    全盲のeスポーツプレイヤーたちが開発に協力。『ストリートファイター6』のアクセシビリティ向上はどう実現した? | CINRA
  • TESTSETが「バンド」という肉体を手にするまで。砂原&LEOがMETAFIVEとの連続性と差異とともに語る | CINRA

    砂原良徳、LEO今井、白根賢一、永井聖一によるTESTSETが1stアルバム『1STST』を完成させた。もともと2021年の『FUJI ROCK FESTIVAL』にMETAFIVEの特別編成として出演したことからスタートしたこのバンドは、その後のライブオファーを受けてTESTSETとして再始動。これまでメディアへの露出はごく限られたものだったが、ライブを観た人からは絶賛の声が寄せられていたバンドの全貌がついに明らかになった。 METAFIVEからの連続性も感じられつつ、白根と永井もソングライティングに関与し、よりフィジカルに進化を果たした『1STST』はTESTSETとしての記名性が強く感じられる作品に。そして作は、生演奏とプログラミングを織り交ぜたサウンドデザインで、SNSに端を発する現代の諸問題を歌い、アートワークも含めて自然と文明の対比を描きながら、その複雑さを見つめ、「リアルの

    TESTSETが「バンド」という肉体を手にするまで。砂原&LEOがMETAFIVEとの連続性と差異とともに語る | CINRA
  • くるり・岸田繁×ヨーロッパ企画・上田誠。どこか似てる「京都のおっさん」たちの初対談 | CINRA

    上田誠(ヨーロッパ企画)と岸田繁(くるり)の対談が実現した。ヨーロッパ企画の長編映画第2弾作品『リバー、流れないでよ』に、くるりが主題歌として“Smile”を提供したことでつながった両者は、ともに京都で生まれ育った同世代にもかかわらず、一度も対面したことはなかったという。 CINRAでは、これまで接点がありそうなかった二人の対話を「創作と京都」編、「創作と時間」編のふたつに分けて掲載する。対談の撮影を手がけた写真家・濱田英明からのテキストを序文にかえて、まずは両氏の活動と京都の関係についてから。 いまがすでに懐かしい。写真を撮るときはつねにそんなことを考えています。なぜなら写真には必ず「もうそこには存在しない」ものが写っているからです。それは、地球に届くまで何年もかかるという、はるか遠くの星の光を見るのにも似ています。つまり、写真とは、未来から過去という現在を見るように、「終わりゆくいま」

    くるり・岸田繁×ヨーロッパ企画・上田誠。どこか似てる「京都のおっさん」たちの初対談 | CINRA
  • 坂本慎太郎と青葉市子の「歌」は、なぜ日本語のまま海外に届いているのか。現場で得た感覚から語りあう | CINRA

    慎太郎と青葉市子。その音楽性から2組をあわせて聴いているリスナーは少なくないのではないか、と思う。じつはこのふたり、対面は実質二度目。前回の現場は小山田圭吾のプロジェクトで、およそ10年前に遡る。 そんなふたりの初対談が『FESTIVAL de FRUE』企画で実現。今年7月8日開催の『FESTIVAL FRUEZINHO』立川公演に出演する青葉市子、2022年に出演した坂慎太郎は、ともに国内のみならず海外からの支持も厚いことから、対談は「両者の歌が国境を越えて聴かれる秘密」をテーマに話が展開した。 ストリーミングサービスの登場をきっかけに少しずつ状況が形成され、2023年現在、国内外に数百万、あるいは1,000万規模でリスナー数を抱える日のアーティストも出てきている。しかし、坂慎太郎と青葉市子の「歌の広がり方」はそういったケースとは異なると言えるだろう(※)。 その様子を対談の

    坂本慎太郎と青葉市子の「歌」は、なぜ日本語のまま海外に届いているのか。現場で得た感覚から語りあう | CINRA
  • YMOが世界に拡散したオリエンタリズムと、テクノ先進国としての栄光と衰退。いま日本文化の選ぶべき道は | CINRA

    いまから45年前、1978年にデビューしたYellow Magic Orchestra(YMO)は、翌1979年にアメリカの大手レーベル「A&M Records」から1stアルバムをリリースした。このUS版1stアルバムには、国内版1stアルバム(1978年)とは異なるミックスが施されたことに加え、独自の、非常に象徴的なアートワークも作成された。 扇子を手に、顔の半分を覆うほど大きなサングラスをかけ、頭からはメデューサを想起させるカラフルなケーブルが伸びた芸者……ジャケットに描かれた鮮烈なモチーフ「エレクトロニック・ファン・ガール」(通称・電線芸者)とともに、YMOは世界に広まっていくことになる。 そのエレクトロニック・ファン・ガールがあしらわれた金屏風が今年3月、音楽レーベル「U/M/A/A Inc.」の設立20周年プロジェクトTechnoByobu』の第1弾プロダクト「Electro

    YMOが世界に拡散したオリエンタリズムと、テクノ先進国としての栄光と衰退。いま日本文化の選ぶべき道は | CINRA
  • 20年で少女漫画はどう変化したのか? 『フルバ』『カレカノ』から令和の作品までひらりさが語る | CINRA

    漫画評論家・米沢嘉博さんが「少女マンガは『愛』『自己と世界』を中心に展開してきたともいえる。それによって、少女マンガは独自のモチーフ、テーマを選びとり、スタイルを完成させていった」(『戦後少女マンガ史』 / ちくま文庫より)と言っているように、少女漫画は明治時代の少女雑誌の誕生以降、独自の発展を遂げてきた。そして近年では媒体の多様化や読者層の変化により、一層複雑な変化を続けているように思う。 カルチャーシーンの「これまで」と「これから」を考える、CINRAメディア20周年特集「Crossing??」。今回は、ここ20年の少女漫画の流れを、個人の体験とともに振り返りたいと思う。ご登場くださったのは、文筆家として活動されているひらりささん。1989年生まれで、雑誌最盛期の90年代から漫画雑誌を読みはじめたというひらりささんの少女漫画史をお伺いしながら、作品やヒロインの変化、そしてそこから見える

    20年で少女漫画はどう変化したのか? 『フルバ』『カレカノ』から令和の作品までひらりさが語る | CINRA
  • 坂本龍一 追悼連載vol.7:その音楽家人生と「ピアノ」という楽器について。『1996』を通じて考える | CINRA

    初めて坂龍一という音楽家を意識したのは1992年のバルセロナオリンピックだったから、私は散開以前のYellow Magic Orchestra(YMO)をリアルタイムではほとんど知らない。ピアノを習っていたものの、ハノンやツェルニーといった練習曲にうんざりしていた15歳の私にとって、坂は「外の世界」へと窓を開いてくれる存在だった。 坂龍一(さかもと りゅういち) / Photo by zakkubalan ©2022 Kab Inc. 1952年東京生まれ。1978年に『千のナイフ』でソロデビュー。同年、Yellow Magic Orchestra(YMO)を結成。散開後も多方面で活躍。2014年7月、中咽頭がんの罹患を発表したが、2015年、山田洋次監督作品『母と暮せば』とアレハンドロ・G・イニャリトゥ監督作品『レヴェナント:蘇えりし者』の音楽制作で復帰を果した。2017年春には8

    坂本龍一 追悼連載vol.7:その音楽家人生と「ピアノ」という楽器について。『1996』を通じて考える | CINRA
  • 賛否の先で論じる『シン・仮面ライダー』。現実と符合してしまった「宗教二世」の物語 | CINRA

    映画『シン・仮面ライダー』が興行的に苦戦しているらしい。公開前から商品タイアップも多数なされた話題作で期待感も高かったものの、公開第1週の興行収入は2位スタートに終わり、翌週には5位に転落。レビュー等での評価も賛否両論あるようだ。 作品を鑑賞してみたところ、これまで感じたことのない妙な居心地の悪さを感じて、その違和感について友人相手に何度か話をし、SNS映画レビューサイトもチェックしたのだが、どうもほかには自分が抱えるようなモヤモヤを感じている人はあまりいなさそうで、そのことがより私自身の心持ちの落ち着かなさに拍車をかけている。 この感覚を率直に言葉にすると「気持ち悪い」だが、あらかじめお断りしておくと、だからといって私はこの映画を批判したいわけではない。逆に肯定や賞賛をしたいわけでもなく、私の感じるこの「気持ち悪さ」は、映画としての評価とは別なところで「結果として偶然生じてしまった」、

    賛否の先で論じる『シン・仮面ライダー』。現実と符合してしまった「宗教二世」の物語 | CINRA
  • 「TR-808」開発秘話をNHK『ノーナレ』で放送、開発者・菊本忠男がテレビ初登場。石野卓球らも出演 | CINRA

    リズムマシン「TR-808」を特集する『ノーナレ「808 Revolution」』が12月17日23:20からNHK総合で放送される。 1980年にローランドから発売された「TR-808」。当初は「全くリアルな音ではない」と「失敗作」の烙印を押されたが、開発者も想定しない「予想外の使い方」によってヒップホップ、R&B、ハウス、テクノ、ポップスなど世界中のアーティストに愛されるようになった。 番組では松武秀樹、Afrika Bambaataa、石野卓球、トリル・ダイナスティが「808伝説」を語るほか、「ミスター・キクモト」として知られる開発者の菊忠男がテレビ初出演し、開発秘話やその音が持つ根源的な力を明かす。 番組音楽は渋谷慶一郎が担当。ほぼ全てを「TR-808」で制作したという。

    「TR-808」開発秘話をNHK『ノーナレ』で放送、開発者・菊本忠男がテレビ初登場。石野卓球らも出演 | CINRA