「レンズ工場をつくるには、水が綺麗な土地でなければならない。」 これは、古くから業界内外で語り継がれてきたことであり、現在でも当社の会津工場を訪問される多くの方から、レンズ加工と水の関係についてご質問をいただく。 実際、当社の会津工場がある福島県磐梯町も名峰・磐梯山の麓に位置し、山からの清流や日本の名水百選に選ばれるほどの湧水群に恵まれた「名水の町」である。この地域で穫れる会津米を同じく当地の水で炊くと柔らかい食感と深い甘みが味わえるからと、磐梯町内外から多くの人が湧水を汲みに来る。 他社のレンズ工場、とりわけ操業歴の長い工場を見ても、山岳地帯近くの水の豊かな土地にあることが多い。しかし実際には、その土地の水質とレンズ加工の精度とは直接の関係はない。もちろん、茶褐色に汚濁するほど不純物の多い水ではレンズ加工も困難を極めるだろうが、ごく普通の飲料水レベルの水が確保できるのであれば、工業製品の