DNA鑑定の方法のイメージ 東日本大震災の発生からまもなく2カ月となり、身元が特定できない遺体が増えてきたため、警察庁は、DNAが傷んでいても判定できる、新たなDNA鑑定手法の利用を検討し始めた。おじ・おば、おい・めいなど離れた親族のDNAでの特定の可能性も格段に高まるという。 死亡から日数がたち、DNAの状態は悪くなっている。また、今回の震災は津波の被害が大きく、本人のDNAを家から探し出せない場合が多い。さらに、家族で津波の被害に遭い、親や子のDNAの採取が難しい場合もある。歯型での照合も進めているが、津波で歯科医院が流されていると役に立たない。 そのため、警察庁はDNA鑑定のうち、従来のSTR法に加えて、SNP法の使用を検討している。 警察庁にとって、最大の課題は1件数万円の検査費がかかることだ。刑事局はこのため、「予算に限りがあるため、STR法では判断できない遺体で、SNP