「ASEANの盟主」を自負するインドネシアが今、南シナ海をめぐる問題の構図を変えようとしています。中国による海洋進出が続く南シナ海をめぐっては、領有権問題を抱えるフィリピンやベトナムが中国と対立してきました。一方、インドネシアは、経済関係を重視して中国を刺激する対応を控えてきましたが、方針を大きく転換し、中国をけん制する新戦略を打ち出しました。ジャカルタ支局の太田佑介支局長が解説します。 現場は首都ジャカルタから北におよそ1100キロの南シナ海に浮かぶ、インドネシアのナトゥナ諸島です。およそ7万人が主に漁業をして暮らす静かな島の沖合では、ことしに入り違法操業の疑いで摘発される中国漁船が相次いでいます。 豊富な漁業資源を求めて、付近の海域ではフィリピンやベトナムなどからも漁船がやってきますが、中国の漁船がほかと全く異なるのは、中国当局の公船に守られながら密漁を続けていることです。地元の漁師た
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