この季節、小学生以上の子どもを持つ親を憂鬱な気持ちにさせるもの、PTA。とくに役員決めが行われる年度初めの保護者会は戦々恐々とした雰囲気になる。『PTA不要論』著者でノンフィクション作家の黒川祥子さんは、「役員決めの保護者会は年々ギスギスしてきている」という。ここまで親を苦しめるPTAとは何者なのか? PTAの恨みつらみがあふれ出す 「卒業してよかった」と、心から思えるものがある。それが、PTAだ。理不尽な思いに苛まれたり、意味のわからない時間を強いられたりしないで済むのだと思うと安堵しかない。 こうした感情を抱くのは、私だけでない。私より10も上の、大昔に卒業した世代でさえ、PTAという言葉に触れた途端、堰を切ったように恨みつらみがあふれ出す。 なぜ、母親たちはこれほどまでに、PTAというものに厄介な感情を抱いているのだろう。一昨年秋からPTAを取材し、1冊にまとめる過程で、多くの女性た
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