生活臭漂う古代人の金融取引 古代の人たちの生活と言うと、何となく理想化されたイメージがあります。 会社も学校も、うるさい上司や先生もいない。ノルマや宿題もない。 朝起きて畑を耕し、日が暮れたら家に帰って家族で食卓を囲む。 食べ物は100%天然もの・近所で採れた新鮮なものばかり。 近所の人たちとは仲が良く、まるで家族同然の付き合い。 等々…。20世紀初頭の言葉で言う「高貴な野蛮人」の姿です。 ところが、古代も古代、メソポタミア文明の頃から金融取引は存在し、人々は毎日懐具合や将来のことに悩みながら日々を過ごしていたのです。 金融の歴史を見てみると、古代も現代もほとんど変わらない、めちゃくちゃリアルな等身大の人間の営みが見えてきます。 1. 古代メソポタミアの粘度板の記録には Photo by BabelStone ビールに関する法典 上の写真の粘度板(タブレット)は古代メソポタミアで彫られた、