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ブックマーク / blog.excite.co.jp/t-director (16)

  • 欧文組版のマナー実例: ダーシはハイフンと違う | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」

    ハイフンの使い方は、行の終わりにぴったり収まらない単語を途中で切って次行に送るときに使うほか、二つの単語を一つにするときにも使います。 この下の例で出てくる semi-transparent (半透明の)や upside-down (上下逆さまの)などです。 この例の「film – to」にある横棒は、ハイフンより長いです。これはダーシ(ダッシュ)です。同じ横棒でも、ダーシには、ハイフンとは全く別の役割があります。ここでは、ダーシは前の文章の補足説明になっています。 そのほか、日で見かける英文で誤用が多いのは、「から…まで」や記号「〜」の意味になる部分でハイフンで代用しているものですが、来はダーシを使います。たとえばこの下の例なら、「69 から72ページまで」というです。ここでダーシの代わりにハイフンにしてしまうと、「69 の 72」になります。 この2つの例は Richard L.

    欧文組版のマナー実例: ダーシはハイフンと違う | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」
  • ニューヨーク・グランドセントラル駅の100周年ロゴ | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」

    東京駅は百周年だそうですが、昨年百周年を迎えた姉妹駅のニューヨーク・グランドセントラル駅の記念ロゴ(こちら)がかっこいい。 デザインはペンタグラムのマイケル・ビェルートのチームだそうです。マイケル・ビェルートさんといえば、あの映画『ヘルベチカ』でインタビューに答えていた人だ。コカコーラの広告のキャッチフレーズに使われたヘルベチカの例で、書体の持つチカラを見事に解説していた。 たぶんロゴもそうだけど、招待状に使われているのは Avenir Next (アベニール・ネクスト)です。 百周年記念ロゴは大文字でゆったりと組んである。その「100 YEARS」部分に近づけるように Avenir Next を使って色もそれっぽく組んでみました。ぴったり同じかどうかはともかく。 その「00」の部分に注目です。 これは数字ゼロでなく、大文字オーです。でも、ぱっと見せられて、十人中十人が「百」のことだと思う

    ニューヨーク・グランドセントラル駅の100周年ロゴ | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」
    sonesone
    sonesone 2014/12/24
    100 YEARSの100をアルファベットのオーを使って 「1OO」とすることでバランスをとっている。
  • Didot と Bodoni の共演 | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」

    ドイツのタイポグラフィ関係の出版物でかなりの位置を占めている出版社 Hermann Schmidt Mainz の最近のカタログ。 これは開いたところ。 日でだけ言われている都市伝説「Didot はフランスの書体、 Bodoni はイタリアの書体であって、使う国を間違えると大変なことになる」を軽くふっとばすように、Didot と Bodoni を混ぜて使ってます。 目的は、見出し数行の全体の濃度やヘアライン(細い線)の太さを揃えることにあったんだと思います。 見出しの文章で使う Bodoni Bold Italic を拡大してイニシャルに使うと、確実にヘアラインが太くなってもっさりした感じになる。だから、元々ヘアラインが極端に細くて大きく使ってもシャープさを保てる Linotype Didot Headline Roman を使ったんじゃないか。 日の都市伝説は、書体選びは出自が大事、

    Didot と Bodoni の共演 | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」
  • 大文字用ハイフンやダーシを持ったフォント | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」

    ブログ読者からいただいた質問にお答えします。 質問はこうです。ハイフンの高さは、ふつう、小文字の e o x など上下の飛び出しのない文字の真ん中くらいの位置です。でもそれだと、大文字だけで組んだときとか電話番号で数字の間に入れるときとか、こんなふうにハイフンが下がって見える。 先に言っちゃいましょう。それは、すっごくオススメです。しないと間違いというわけではないですよ。でも、すると気がきいている。 ここからちょっと細かい解説。 ハイフン( - ) 半角ダーシ( – ) 全角ダーシ( — ) は、どれも横線ですが、長さが違って、使い道も違います。ハイフンとダーシについては以前書いた記事が こちら にありますので参考にしてください。全角ダーシは、言いかけて止めた言葉とかを表現するときに使います。日語でも同じような使い道かな。 ダーシは、ハイフンと同じ高さにつくります。ハイフン、半角ダーシ、

    大文字用ハイフンやダーシを持ったフォント | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」
  • †、‡、§ などの使い方(3) | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」

    小林 章 欧文書体で120年の歴史を持つライノタイプ社のタイプディレクターとして 2001年よりドイツに在住。同社は 2013 年 3月よりモノタイプ社と改称。主な職務は、書体デザインの制作指揮と品質検査、新書体の企画立案など。有名な書体デザイナーであるヘルマン・ツァップ氏やアドリアン・フルティガー氏と共同で書体制作も行っている。欧米や日での講演多数、コンテストの審査員もつとめる。 著作:『欧文書体:その背景と使い方』『欧文書体2:定番書体と演出法』『フォントのふしぎ ブランドのロゴはなぜ高そうに見えるのか?』(いずれも美術出版社)『まちモジ:日の看板文字はなぜ丸ゴシックが多いのか?』(グラフィック社) 『英文サインのデザイン:利用者に伝わりやすい英文表示とは?』(田代眞理氏との共著、BNN 新社) 『欧文書体のつくり方:美しいカーブと心地よい字並びのために』(Book & Desig

    †、‡、§ などの使い方(3) | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」
  • インセプション | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」

    ロスアンゼルスの TypeCon での仕事を終えて、ドイツに戻りました。私の仕事は、書体デザインを持ち寄った人に対してマシュー・カーターやジョン・ダウナーと私が助言をしてあげるというもの。これがけっこう周りに観衆が集まるんです。 ロスアンゼルスでは、最後の晩に映画『インセプション』を観てきました。せっかくハリウッドのそばなんだから映画の一くらい観て来なきゃ、というこじつけっぽい理由ですが、コンファレンス期間中泊まっていたホテルのすぐそばには MGM とか 20th Century Fox とかのビルが建っていたし。 映画『インセプション』最後近くの場面で、ロスアンゼルス空港が出てきます。ディカプリオさん扮する主人公コッブの後ろにぼんやりと写っているのは「Welcome to Los Angeles」の文字(だったと思う)。ロスアンゼルス空港がサイン表示に使っているフォントはぜんぶ Hel

    インセプション | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」
    sonesone
    sonesone 2010/08/30
    イニシャルの一文字と、それ以降でフォントを分けるなんて使い方もあるのか。自分でやると、ちょっと不自然ではなかろうかとどきどきしてしまいそう。
  • スイス 紙の博物館で見つけた書体見本 | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」

    7月26日、27日とスイスのチューリヒに出張でしたが、28日は普通に出社して、29日はスイスのベルンに日帰り出張でした。朝六時に出発。フルティガーさんに会ってきました。 これは出張の帰り道、同僚とバーゼルで立ち寄った 紙博物館。 館内では手漉き紙のデモンストレーションなどもやっていましたが、上の階では印刷関係のコーナーも充実していました。ライノタイプの鋳造機もありました。

    スイス 紙の博物館で見つけた書体見本 | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」
  • 銀座アップルストアでセミナーを開きます | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」

    7月11日(日)13:00 開始、15:00 終了予定。場所は アップルストア銀座 3Fです。 無料で、先着順となります。申込予約はできませんのでご了承ください。 以下に告知の文面をそのまま載せます。 セミナー「欧文フォント選び・基はあるけどルールはないんだ」 Macに入っているたくさんの欧文フォント、どれを使えばいいのか迷ったことはありませんか? 欧文書体の第一人者として世界的に有名なタイプディレクター、小林章氏が欧文フォントの選び方について話します。欧米で実際にフォントが使われている写真を見ながら、フォントの持つ特性と効果的な使い道を考えるセミナーです。

    銀座アップルストアでセミナーを開きます | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」
  • †、‡、§ などの使い方(3) | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」

    きのうの夕方、イギリス出張から戻りました。仕事に休みをくっつけて4泊してきました。 ロンドン地下鉄マップを見ていたら、そうか、ここでも † (ダガー)使ってたな、と思いました。「ご利用前には要チェック」という駅の印らしい。Blackfriars駅がいま工事中で利用できないのでそこは通過になっているのは分かったけど、他の駅の事情はよく知らない。 Great Western 鉄道にも乗って Bath Spa まで行ってきました。この時刻表に載っている駅のうち、ホームが短くて注意を要する駅には ‡(ダブルダガー)が。

    †、‡、§ などの使い方(3) | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」
  • †、‡、§ などの使い方(2) | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」

    ドイツでは、単体での§ (セクション)記号は「法律関係」のシンボル的意味合いで使われることが多いみたいです。このように、各条項の番号に§がついていることからだと思います。

    †、‡、§ などの使い方(2) | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」
  • †、‡、§ などの使い方(1) | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」

    今日たまたま Yahoo ニュースに †、‡、§ などの読み方や使い方について こんな記事 があって読んでみました。 専門家と思われるかたの意見が載っています。 英語圏での読み方はいいとして、脚注としての使用について述べるならば、「*」(アステリスク)についても書いてほしかったなー。注の印はたいてい * ですし、注が一カ所で足りない場合は †、‡、§ なども使いますが、あまり多く注が出てくる場合は上付き数字(小さくて上につく数字)にするのが一般的です。 写真は、このページ最初の注を * で(画面右上)、二つ目の注を †(左下)で示した例。 また、ドイツでは、人の名前の後に * と † で始まる年月日が来た場合、それぞれ生年月日と歿年月日を表します。ドイツでは * と † をそれぞれ「星」「十字(もしくは死者の十字)」と呼びます。 新聞の死亡記事欄では、こんなふうに組まれるのが普通です。実物

    †、‡、§ などの使い方(1) | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」
  • 数字のあとにスペースを入れるか? | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」

    スイス出張から戻りました。出張中に、私の『欧文書体』の図版42について、大熊さんから以下のような質問がありました(抜粋)。 「35ページの図42。数字とmとの間隔がベタのようですが,実際にヨーロッパではこのように組むことが多いのでしょうか。」 その図版を同じ書体を使って再構成します。では、この組み方が良いと判断して載せました。「零テン九五メートル」を組んだ例。まん中は主にヨーロッパ、右はイギリスの一部の人が使うやり方。 『欧文書体』執筆の際に組版の部分で私が参考にしたは数冊あります。いわゆる古いオックスフォード・ルール、古いシカゴ・ルール、新しい『The Oxford Guide to Style』、そして Phil Baines & Andrew Haslam 共著の『Type & Typography』の4冊をとくに参考にしていて、このうち、図42の部分に限らず多くの部分で参考に

    数字のあとにスペースを入れるか? | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」
  • ハイフンとダーシ | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」

    読者の u-turn さんから、電話番号などで数字を区切る場合に使う横棒はハイフンなのか半角ダーシなのか、という質問をいただきました。『欧文書体 その背景と使い方』で書いたように、欧文での組版では一般的にハイフンと半角ダーシはこう使い分けられています。 ●ハイフン=単語を分割するとき、あるいは2つ以上の単語がまとまってひとつになるとき ●半角ダーシ=「月曜から金曜まで」を表すときの「から(〜)」という意味で使う、など 日の電話番号の表記はどれが「正しい」のか私も分かりませんが、まず、イギリス、フランス、ドイツ各国の例を見てみましょう。個人の名刺ではなく、うちの中にある広告やパンフレット類から拾いましたが、とうぜん同じような傾向で名刺も組まれているはずです。 イギリス。上から地下鉄マップ、大学職員の求人案内、デザイン雑誌『Creative Review』の広告欄の連絡先。ハイフンもダーシも

    ハイフンとダーシ | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」
    sonesone
    sonesone 2009/08/31
    ■ハイフン=単語を分割するとき、あるいは2つ以上の単語がまとまってひとつになるとき / ■半角ダーシ=「月曜から金曜まで」を表すときの「から(〜)」という意味で使う、など
  • A と V | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」

    古代ローマの碑文、じつに美しいですね。このローマ字の A と V 、左右の斜め線のうちの A は左側が細い、 V は右側が細い。この太い細いのバランスってどこから来ているんでしょう。 私の『欧文書体』にも書きましたが、碑文を彫り始める前には下書きをしなくちゃいけません。それを古代ローマの人は平筆か刷毛のようなものでして、それから彫ったと考えられています。それが今の書体のバランスの元になった。そういうことを今から約20年前、イギリスで勉強していて石彫りの人のうちに泊まり込んだときにはじめて教わった。きっと目がまん丸になってたと思う。 平筆を持ってシミュレーションをすると、どっちが細くなるのか一発でわかります。平筆の先端が水平じゃなくて、ちょっと左が下がると書きやすい。 それで書いてみるとこんなふうになる。下に敷いた青い A の字は、ローマの西暦114年ころの碑文を元にした書体 Trajan

    A と V | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」
  • U と V | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」

    いっきに2000年前にさかのぼります。古代ローマの遺跡には、U の字がありません。このころはまだ U の字がなくて、発音の違う「U」も「V」も同じ V で表していました。だから、ローマで撮ったこの写真の「AVGUSTA」は「AUGUSTA」のことだし、 これはフォロ・ロマーノですが、この2行目の「AVG」も「AUG」つまり初代ローマ皇帝アウグストゥス(在位 BC 27–AD 14)のことでしょう。アルファベットの文字のなかでも、U は新参者なんです。「U」の発音を表す文字として V と区別して使われはじめたのは大ざっぱに1700年前後らしいです。 2行目は SULTZ が V で綴られています。 左下の四角は BARTHOLO OMAEUS ZIM MERMANN AUS CASSEL (AVが合わさっている点に注意!) と書かれています。カッセル(ドイツの街の名前、いまは Kassel

    U と V | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」
  • 目の錯覚の話 | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」

    目の錯覚をさりげなく補正するためのトリック、書体デザインの大事な部分です。 たまたま子供といっしょに目の錯覚の話をしていて、アルファベットのXの字は実は2の斜め線がつながっていない、という話になって、雑誌『デザインの現場』6月号のためにつくってあった図版のうち下の図を12歳の長男に見せたら目が輝いていました。 図左2点は、太い斜め線を2重ねたもの。右2点は書体として発売されている文字 X の典型的な例。 このように線が交差する場合、線がつながって見えるように、線を意図的にずらします。ままた黒みが集中しないように、太さも中心に近づくほど細くなるようにします。青のガイドラインを引くことで、どのくらいずらしているかがハッキリ分かります。 ...というようなことを含めて私が欧文の文字デザインの初歩的なポイントを4ページ書いた『デザインの現場』6月号は、特集「文字のつくりかた」です。 和文の文字

    目の錯覚の話 | デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」
    sonesone
    sonesone 2009/05/27
    何かフォルムを作る時に振り返ろう。
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