「短い時間で成果を出さなくてはならなくなれば、各自工夫して能力向上するのでは?」という意見もありますが、それはあまりにも楽観的な考えに思えます。多くの人は、「こうすれば評価され、こうすれば非難される」というインセンティブを作っただけで、そのとおりに動けるほど自律的ではありません。 生産性の向上という本来の「働き方改革」の目的を実現するのであれば、最初は社員やチームの能力開発を先行させなくてはなりません。「短い時間で同じ成果」を出せる「能力」を身に付けるしかないのです。 具体的には、暗黙知のままになっている仕事をマニュアル化や仕組み化などによって形式知化し、ノウハウ展開が可能となる素地作りを行う。そして、社員の不足する能力を見極めて目標設定を行い、その能力を獲得できるような仕事への教育的観点からアサインを行ったり、研修やトレーニングを実施したりするということです。 求められるは「人材育成」