インドがロシアに依存する3つの事情 インドがロシアに対して弱みがあるとしたら、以下3つのことが考えられる。 (1)武器の供給元、対パ武器禁輸として重要 まず、インドにとって武器の供給元としてロシアが重要なことだ。インドは1962年に中国との戦争に負けて以来、ロシアから武器を購入するようになり、70年代~80年代には、その傾向に拍車がかかった。結果、現在使っている武器の60%が旧ソ連製ないしロシア製である。 武器は、高度で精密なものだが、乱暴に扱う。だからいつも整備して、壊れた部品は交換して使うものだ。交換部品の供給が重要だ。また弾薬も撃つから、弾薬の供給も重要である。ロシア製の武器を配備すれば、ロシアからの修理部品と弾薬の供給に依存するのである。 しかも、ロシア製の武器は、他の国で代替できない側面がある。ロシアは、インドには他の国が供給してくれない武器を供給してくれるからだ。例えばインドは
本編は、この論考だけ読んでもわかるのであるが、2月21日に公表した「ロシア製ミサイル配備を決めたインドの深刻な事情」と併せて読んでいただけると、よりわかりやすい、増補アップデート版である。2月24日にロシアがウクライナ侵攻を開始したため、筆者はそれにまつわる、インドのロシアに対する姿勢を分析した。 インドのロシアに対する姿勢は、ロシアの侵攻に対する国連安全保障理事会(安保理)の場において明らかになった。国連安保理では、ロシアを批判し、ロシア軍の即時撤退を求める決議の採決を行った。15カ国中、11カ国が賛成し、反対したのはロシア1国であったから、ロシアが国際的に孤立したのは明らかであった。しかし、ロシアの侵略を批判する決議に対し、3カ国が棄権したのである。中国、アラブ首長国連邦(UAE)、そしてインドであった。 中国やUAEが棄権した理由は推測し易いことだ。中国はロシアを支援しつつ、一方で、
2022年2月現在、全国で第6波を迎えており、かつてない規模で新型コロナウイルス感染症の新規感染者が増加しています。 オミクロン株による感染ではこれまでとどういった違いがあるのでしょうか。 新型コロナの典型的な症状、持続期間、重症化のリスクや典型的な経過などについて現時点での知見をまとめました。 オミクロン株の感染から発症までの期間は?従来の新型コロナウイルス、オミクロン株、インフルエンザの潜伏期の違い(筆者作成) 従来の新型コロナでは感染してから発症するまでの期間(潜伏期)は約5日とされていました。 これはインフルエンザの約2日と比較して長い潜伏期になります。 しかし、オミクロン株ではこの潜伏期が従来の新型コロナウイルスよりも短くなっているようです。 国立感染症研究所の疫学調査ではオミクロン株の潜伏期は約3日となっており、99%の人が感染してから7日以内に発症しています。 従来の新型コロ
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