【ベルリン=宮下日出男】9月に総選挙を控えるドイツで、「ユーロ解体」を掲げる新政党が現れた。欧州最大の経済国として債務危機対応を支えてきたドイツでは、他のユーロ圏諸国救済の負担を背負わされることへの不満が強い。「反ユーロ」政党がどこまで支持を伸ばすかは未知数だが、選挙結果に影響する可能性も否定できない。 新政党は「ドイツのための選択肢」。党名には危機対策などで「他に選択肢はない」と主張してきたメルケル首相への反発が込められ、「ユーロ解体」や「旧ドイツ・マルクの再導入」などを目指している。 経済学者やジャーナリストらが設立し、4月に設立党大会を開催。党員はすでに2千人超としている。共同創設者の一人は「ユーロ救済策で救われるのは銀行や賭博師。雇用や保育所ではない」と主張している。 新党が選挙に参加するには各州で賛同者2千人の署名が必要。議席獲得にも5%以上の得票などが条件となる。ただ、連立与党