「アウトサイド」と「アートのサイド」、どちらに立つか? 原田裕規評「櫛野展正のアウトサイド・ジャパン展」日本唯一のアウトサイダー・キュレーター、櫛野展正による著書『アウトサイド・ジャパン 日本のアウトサイダー・アート』の刊行を記念した初の大規模展が東京・Gallery AaMo(ギャラリー アーモ)で開催された。会場に集まるのは櫛野によって発掘された、「障害がある・なしにかかわらず、表現せずには生きられない“表現者と呼ぶにふさわしい隠れた芸術家”」70名以上。本展から見えてくる、ある「せめぎあい」とは? アーティストの原田裕規が論じる。 文=原田裕規 展示風景より、戸谷誠の作品 インサイドへの眼差し アウトサイダー・アートについて語る際、安易な「評価」を避けなくてはならない。もしそれが好意的な解釈であれ、善意からくる紹介であれ、そもそも「アウトサイド」にある表現をやすやすと「インサイド」に
![「アウトサイド」と「アートのサイド」、どちらに立つか? 原田裕規評「櫛野展正のアウトサイド・ジャパン展」](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/c9d2694bb8a9ccf1dc074f9dc4e7cd0810223f47/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbt.imgix.net%2Fmagazine%2F20007%2Fmain%2F1560523856892_2a91d7f6a4a4b8ce595826eda10adcf9.jpg%3Fauto%3Dformat%26fm%3Djpg%26w%3D1920%26h%3D1080%26fit%3Dmax%26v%3D43)