ぬいぐるみ狩り。 それが俺の仕事だ。 人々が犬や猫のぬいぐるみを飼う分には良い。 問題は、例えば、テディベアだ。 かわいい見た目に惹かれ、考えなしに飼うと、見る間に大きく育っていく。 そのうち、手に負えなくなった飼い主は、こっそりと捨てる。 捨てられたぬいぐるみは、やがて野生化して凶暴になるのだ。 それを狩るのが俺達、害ぐるみ駆除業者だ。 警察でも猟友会でもない俺達は、銃を使うことはできない。 使うのは、ナイフやナタ、弓矢、罠。 そして、相棒となる犬のぬいぐるみだ。 犬と人で追い込み、罠にかけ、とどめを刺す。 危険が伴うわりに、実入りは少ない。 かわいそうだ、なんて無責任な声も聞く。 それでも、誰かがやらなければならない仕事だ。 近頃は、SNSのせいか、ぬいぐるみも多様化している。 サメも増えたし、一時期は二足歩行のワニもいた。 テトラポッド(消波ブロック)には、矢もナイフも刺さらず、おま