低所得の白人たちが反オバマになる理由――イアン・ブルマ 米バード大学教授/ジャーナリスト(1) - 10/11/19 | 16:13 8月29日、ワシントンで「アメリカの名誉を取り戻すための集会」が開催された。この集会を組織した人物は、グレン・ベッカーである。彼は右派のラジオやテレビ番組のパーソナリティで、アメリカの誇りだけでなく、“アメリカの価値”も取り戻すと約束している。 もう一人の集会のスターは、サラ・ペイリンだ。彼女は、マーチン・ルーサー・キング牧師が1963年に「私には夢がある」と演説を行ったのと同じ日に同じ場所で、同牧師に敬意を表してスピーチを始めた。彼女はキング牧師に敬意を示した後、海外で自由のために戦っているアメリカ兵の英雄的行動を賞賛する演説を行った。 それは奇妙なものだった。ペイリンは、キング牧師の市民権の話から一転して、軍に対する情緒的で紋切り型の賞賛へと移った。