森雅子法相へ厳重注意をしたことについて話そうとして記者からの質問を待つ安倍晋三首相(左)=首相官邸で2020年3月12日午後4時33分、川田雅浩撮影 森雅子法相の答弁撤回を巡って国会が一時空転した12日、安倍晋三首相は「謝罪」の姿勢を野党に示すよう迫られた。午後1時からの衆院本会議で、新型コロナウイルスに対応するための新型インフルエンザ等対策特別措置法改正案を可決する予定だったが、森氏の辞任を求める野党が欠席する姿勢を示したからだ。与党のみの出席で採決が強行されれば、首相が呼びかけた「政治休戦」が崩れてしまう。そこで野党を審議に復帰させるため、首相が示した「謝罪」の形とは――。 午後4時33分、首相が首相官邸3階のエントランスに現れ、記者団の方に歩み寄ってきた。「ぶら下がり」と言われる記者団との立ったままでのやりとりは、通常は事前に首相秘書官と調整したうえで行われる。しかしこの日は、記者団