原因不明の乳幼児の病気で、全身の血管に炎症を起こす「川崎病」を発見した小児科医の川崎富作さんが、東京都内の病院で、老衰のため亡くなりました。95歳でした。 川崎富作さんは、大正14年、東京 浅草に生まれ、昭和23年に、当時の千葉医科大学の医学専門部を卒業しました。 その後、日赤中央病院、今の日本赤十字社医療センターの小児科で勤務していたとき、高熱と体全体に赤い発疹が現れ、舌がいちごのように赤くはれる乳幼児の患者がいるのに気付きました。 昭和42年には、50人の患者の症状について、原因不明の新しい病気として世界で初めて報告し、のちに「川崎病」として国際的にも知られるようになりました。 川崎病は、国内では、毎年1万5000人以上が新たに発症しており、一部の患者では心臓に後遺症が残ります。 川崎さんは、旧厚生省の研究班の班長として原因の解明や診断や治療法の開発を進め、平成2年に日本赤十字社医療セ