ラムサール条約登録湿地の谷津干潟を管理する「谷津干潟自然観察センター」(千葉県習志野市)が、干潟で大量発生している海藻「アオサ」をバイオマス(生物由来資源)として活用したボールペンの製品化に成功した。 アオサに悩まされている干潟は全国にあり、センターは「各地で有効利用が広がれば」と話している。 アオサ自体はもともと無害だが、異常繁茂することで腐敗して異臭を放ち、鳥のエサとなるゴカイ類が酸欠で死滅するなどの悪影響をもたらす。センターでは毎月20トンほどアオサを回収して焼却処分していたが、「ただ燃やすだけではもったいない」と昨秋、植物を原料として環境にもやさしい「バイオマスプラスチック」の製造技術に着目した。 処理工程を学ぶため、バイオマスプラスチックを製造する県内外の工場を訪問。プラスチック化してボールペンにする作業は工場への委託だが、原料のアオサを洗浄して乾燥させる作業は同センターの島田義