京都大学原子炉実験所の小出裕章助教。取材は、照明や、夏でもエアコンをつけないという研究室にて。 人類史に刻まれた311、つまり東日本大震災と福島原発の事故により、原子力発電に依存した日本のエネルギー政策があらためて問題となっている。原子力政策に異を唱えて続けてきた「熊取6人衆」の一人、京都大学原子炉実験所の小出裕章助教は、今回の事故当初から東京電力や政府による発表に疑問を呈し、放射性物質の危険性を警告してきた。原子力の研究者がなぜ原発に反対するのか。小出助教の原子力に対しての姿勢に至る経緯、次世代のエネルギー、そして映画『100,000年後の安全』でフィンランドの実例が描かれた核廃棄物の処理について、有太マンが聞いた。 大学の原子核工学科で 「原子力はとんでもないものだ」ということに気付いた ──先日、ソフトバンクの孫正義さんがはっきりと反原発の姿勢を打ち出されたように、そういった、少なか