アンジェイ・ワイダ監督[映画.com ニュース] ポーランドの巨匠アンジェイ・ワイダ監督の新作「菖蒲」が、10月20日に公開される。「灰とダイヤモンド」や「カティンの森」など徹底したリアリズムに基づく歴史映画で知られているが、今作はヤロスワフ・イバシュキェビチの短編小説を映画化した文芸作で、ワルシャワ蜂起で息子を亡くした医者とその妻、一人の青年の関係を軸に、若さや青春、老いと病、生と死という深遠なテーマを描く。ワイダ監督が作品について語った。 主人公のマルタを演じるクリスティナ・ヤンダの夫で、ワイダ監督の盟友であった撮影監督エドウァルド・クォシンスキが撮影半ばで病死したことにより、ワイダ監督は映画を大きく改変した。ヤンダが夫と過ごした日々を語る独白シーン、原作を基にした「菖蒲」の物語、ワイダ監督も登場する撮影現場が映し出される三重構造となっている。 「デビュー作を撮った時、私は27歳で、そ