フルーツの香りなどが特徴のベルギービールは日本でも人気ですが、数百年の歴史を持つ老舗の修道院のビールを巡って経済の発展を優先すべきか、ビールの味を守るべきか、論争が起きています。 舞台となっているのはベルギー南部の人口1万人のロシュフォールです。 町内にあるサン・レミ修道院では、およそ400年前にビール作りを始め、伝統の味を守り続け、今ではヨーロッパ各国をはじめ世界に愛飲家がいる「修道院ビール」として知られています。 ビール作りを支えてきたのが、豊かな自然の湧き水ですが、修道院の裏手の丘にある採石場がこのほど採掘規模を拡大する計画を打ち出したことから、水源に影響が出て水質が変わったりビールの味にも影響が出かねないと反対する声があがっています。 修道院が環境保護団体などと水源の保護を求める署名サイトを設けたところ、およそ30か国から1万人近くの署名が集まりました。 一方、採石場の運営によって