児童養護施設の新設が、地元住民の反対で進まない例が各地で起きている。中には子どもへの中傷まがいの言葉が投げられた例もあった。岐阜県山県市では、2年後に予定する施設の新築移転計画の先行きが見通せない状況に陥っている。 「恵まれない子を見守ろうというきれいごとで収まる話じゃない」「温かい目で見守れないのか」 6月22日夜、山県市高富地区の公民館。隣接する関市の山間部から移転を予定する児童養護施設「美谷学園」が住民説明会を開くと、地域住民約40人が賛否両論の意見を口にした。 約80人の子どもが入所する…