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ブックマーク / tetsudokyogikai.net (6)

  • 鉄道の「再構築協議会」とは?本当に危ない対象線区を予想

    2023年10月、改正地域公共交通活性化再生法の施行にともない、利用者の少ない赤字ローカル線を対象とした「再構築協議会」の設置が認められるようになります。これに先立ち同年8月、国土交通省は再構築協議会に関する基方針を公表。対象線区の定義や協議会の進め方などを明文化しています。 ここでは基方針で示された定義をもとに、対象になり得る線区を予想。また、鉄道の廃止を避けるために沿線自治体にできる対策のポイントもお伝えします。 再構築協議会とは鉄道の再構築協議会とは、利用者の減少により鉄道の運営が難しくなった線区を対象に、事業者と沿線自治体、そして国が「持続可能な地域公共交通を再構築する」ために話し合う場のことです。協議会は、鉄道事業者または自治体が国に申し入れることで設置されます。 再構築協議会の構成メンバーは、鉄道事業者と自治体(都道府県を含む)、国土交通省のほか、バスやタクシーなどの公共交

    鉄道の「再構築協議会」とは?本当に危ない対象線区を予想
  • 輸送密度とは?赤字額より重要な理由と鉄道各社の廃止基準

    A駅からB駅まで往復100人、B駅からC駅まで往復900人が乗車する路線の輸送密度を求めます。なお、B駅は路線の中間地点にあるものとします。 年間輸送人キロは、A駅からB駅までが100人×5km×365日=18.25万人km、B駅からC駅までが900人×5km×365日=164.25万人kmです。これらを足した182.5万人kmが、全路線の年間輸送人キロになります。 これを営業キロ(10km)と年間営業日数(365日)で割った輸送密度は、500人/日です。 この2つのケースから、全線の乗車人員は同じでも、長く乗ってもらえる人が多い路線ほど輸送密度は高くなることがわかります。逆に、一部区間は混雑しても大部分が乗られていない路線だと、全線の輸送密度は小さくなるのです。 輸送密度が赤字額より重視される理由赤字ローカル線の存廃協議において、鉄道事業者は赤字額よりも輸送密度を重視する傾向があります。

    輸送密度とは?赤字額より重要な理由と鉄道各社の廃止基準
  • 輸送密度1,000人/日未満のJR線区リスト(2016~2022年度)

    赤字ローカル線の「あり方」について、JR旅客各社と沿線自治体が話し合う「特定線区再構築協議会(以下、再構築協議会)」は、輸送密度1,000人/日未満の線区が優先対象になります。ただ、新型コロナウイルスの影響で利用者が減少した線区は、今後回復する可能性があるため、協議会の対象から外れる場合があると考えられます。 そこで、コロナ禍前(2016年以降)から輸送密度1,000人/日未満の線区を、JR旅客各社の公表データをもとにまとめした。なお、表中の赤字は、輸送密度200人/日未満の極めて利用者が少ない線区です。

    輸送密度1,000人/日未満のJR線区リスト(2016~2022年度)
  • 【JR西日本】美祢線の廃止を防いだ沿線自治体の取り組み

    ※輸送密度および増減率は、JRが発足した1987年と、コロナ禍前の2019年を比較しています。 ※赤字額・営業係数については、2017年から2019年までの平均値を使用しています。協議会参加団体美祢市、山陽小野田市、長門市、山口県、JR西日 美祢線をめぐる協議会設置までの経緯2010年7月、美祢線の沿線地域に記録的な豪雨が襲います。この豪雨で、増水した厚狭川にかかる鉄道橋梁が流失したほか路盤流出も各所でみられ、美祢線は全線で長期不通になりました。 被害総額は約13億円。山口県は、JR西日に対して早期復旧を要望しますが、復旧には河川改修も必要です。そこで、河川改修の事業費として国と山口県が約6億8,000万円を負担。それ以外の工事費はJR西日が出すことで合意し、美祢線の復旧に向けて動き始めます。 一方、美祢線は利用者の減少に歯止めがかからず、復旧したからといって安泰とはいえません。そこ

    【JR西日本】美祢線の廃止を防いだ沿線自治体の取り組み
    soramimi_cake
    soramimi_cake 2023/07/03
    追記箇所"2023年7月美祢線は再び大きな被害…厚狭川橋梁流出や複数箇所の路盤流出…2010年と同規模…前回と同じく沿線自治体に復旧費用の一部負担を求めるのか…復旧に関してJR西日本が「美祢線のあり方」を求めてくる"
  • 【現地調査】久留里線はなぜコスパの悪い赤字路線なのか<Part2>

    JR久留里線の利用実態や維持管理コストが高い理由を探るため、各駅の周辺や競合バス路線など現地調査をした記録です。 前回の記事では、木更津から久留里までの下り列車を中心に紹介しましたが、今回は同区間の上り列車と、関東でもっともコスパが悪い線区・久留里~上総亀山間についてレポートします。 ※前回の現地調査の記事は、以下よりリンクしてご覧になれます。 【乗車レポート】久留里線(久留里→馬来田)の利用実態久留里から上総亀山の線区は、1日9往復しかありません。その多くが朝夕の通学・通勤時間帯に集中しており、日中は1逃すと5時間待ちという閑散区間です。 この待ち時間を利用して、平日昼間の上り列車(木更津方面)を調査しました。 久留里駅 11:05発(932D)上り木更津行きの列車には、3名が乗車。いずれも、地元の方と思われる中年の男性です。ここから馬来田駅まで移動しましたが、その間の乗降客数は以下の

    【現地調査】久留里線はなぜコスパの悪い赤字路線なのか<Part2>
  • 【現地調査】久留里線はなぜコスパの悪い赤字路線なのか<Part1>

    JR東日は、輸送密度2,000人/日未満の線区を対象に、収支データを公表しています。このなかで、営業係数(100円を稼ぐのに必要な費用)が関東でもっとも高い線区が、久留里線の久留里~上総亀山間です。 久留里~上総亀山の営業係数は、コロナ禍前の2019年が15,546、翌2020年は17,074と、経費が収入の100倍以上になるコスパの悪い線区です。久留里線は、なぜ成績が悪いのでしょうか。駅周辺や競合バス路線などを含め、現地を調査してきました。 久留里線のメインターゲットは高校生久留里線は、千葉県の木更津から上総亀山までを結ぶ、全長22.6kmのローカル線です。沿線地域は、他の赤字ローカル線と同様に「車社会」ですから、利用者の大半が通学生ということになります。 現地調査の前に、久留里線沿線にある高校・高専・大学の位置関係から、公共交通の利用状況を探ってみましょう。 ▲赤丸が、木更津駅周辺に

    【現地調査】久留里線はなぜコスパの悪い赤字路線なのか<Part1>
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