授業を犠牲にして準備するほどの価値があるのか どの学校に赴任しても、卒業式の練習にはたっぷりと時間をかけている。小学校にとって、卒業式こそが6年間の集大成ということになっているのだ。 「立派な卒業式になるように、1年間頑張ってほしい」 6年生の担任になったある教員は、4月の学級開きでいきなりこんな言葉を口にしていた。立派な卒業式をクラスの目標にする意味は私にはわからないが、この教員にとって卒業式はそれほど大切な行事なのだ。であれば、時間をかけて準備をするのは当然、ということになるのだろう。 実際、時間をかけて卒業式の準備をしようと思えば、いくらでもそれができる。まず、子どもたちを体育館に移動させて、はじめに卒業式参列の心構えをたっぷりと説く。続いて式のあいだの椅子の座り方を徹底的に指導する。次に、起立と着席がてきぱきできるように繰り返し練習をし、そこから一人ひとりの返事の練習に移る....
