人はなぜセールスをうしろめたく感じるのだろうか?それは偏見の奥に、自信のなさがあるからだ。売り込みや説得の能力は決して生得的なものではない。モチベーション科学の専門家である筆者の主張に通底するのは、「人は変われる」という強いメッセージだ。 人を巧みに、自信を持って説得するためには何が求められるのだろうか? 昨日、企業のバイス・プレジデントを務める優秀で働き者の友人とランチをともにした。私はダニエル・ピンクの新著『人を動かす、新たな3原則-売らないセールスで、誰もが成功する!』をちょうど読み終えたところで、ぜひ友人の意見を聞きたいと思った。 ピンクの趣旨を簡潔に言うなら、現代の職場においては「人を動かす」こと(セールスに加え、説得したり影響を与えたりすること)が、あらゆる人々の仕事に不可欠となっている。つまり、誰もがセールスを行っているということだ。この本の多数の読者同様、私もピンクの主張は