初のオンライン開催となったWWDC、出し物はいろいろあったが、やはりインパクトが大きかったのは自社設計SoC「A12Z」の採用を皮切りとしたARMアーキテクチャへの移行開始宣言だ。本誌にもレポート記事が三々五々掲載されるのだろうが、Macのアーキテクチャ移行を幾度か見守ってきた当コラム(なにせ前世紀から続いているもので)としては、「ユニバーサルバイナリ」と「Rosetta」について語るのが役目というものだろう。 Macユーザとして気になるのは、ARMアーキテクチャへのスムーズな移行だろうが、結論からいえば「ほぼ問題なからん」となる。MacOS 9より前、いわゆるClassic MacOSのときに行われた68KからPowerPCへの移行はさておき(連載開始前でありフォローしていない)、Mac OS X登場以降2度にわたり行われたアーキテクチャ移行では特段の問題は生じなかった。 その理由は「M