タグ

ブックマーク / book.asahi.com (5)

  • 「君たちはどう生きるか」宮崎駿監督が、新作映画について語っていたこと。そして吉野源三郎のこと|好書好日

    宮崎駿監督の新作「君たちはどう生きるか」ポスター=スタジオジブリのTwitterより 「私自身、訳が分からない」 「おそらく、訳が分からなかったことでしょう。私自身、訳が分からないところがありました」。 2023年2月下旬、東京都内のスタジオで上映された、「君たちはどう生きるか」の初号試写。米津玄師の歌うピアノバラードが流れ、エンドロールが終わった瞬間、灯りが点き、宮崎駿監督のコメントが読み上げられた。 客席から軽い笑い声が漏れた。私もその一人だった。あまりの展開の速さと、盛り込むだけ盛り込まれた情報を消化しきれず、茫然と座り込んでいたが、その言葉で我に返った。 これは「宮崎アニメ」の集大成なのか、吉野源三郎の著書『君たちはどう生きるか』の再解釈なのか。とにかく、1回見ただけではとても全容を把握できなかった。 「自分のことをやるしかない」 今回の作品は、公開前のプロモーションも、メディア関

    「君たちはどう生きるか」宮崎駿監督が、新作映画について語っていたこと。そして吉野源三郎のこと|好書好日
  • 「リベラルとは何か」書評 「自由と再分配」の危機と可能性|好書好日

    リベラルとは何か 17世紀の自由主義から現代日まで (中公新書) 著者:田中拓道 出版社:中央公論新社 ジャンル:新書・選書・ブックレット リベラルとは何か [著]田中拓道 リベラルという言葉の使い方は実に難しい。もともと多義的なことに加え、現在ではしばしば(あるいはほとんどの場合)否定的な含意を込めて使われるからだ。日では1990年代半ばの政治改革期に、それまでの革新という言葉に代わり、突如として用いられ始めた。リベラルを掲げる政治勢力に属する政治家が、「ところでリベラルって何だ」と聞いたという笑えない逸話も残っている。 書の最大のメリットは、この言葉を明確に絞り込んで使っている点である。例えば欄でも取り上げられたヘレナ・ローゼンブラットの『リベラリズム 失われた歴史と現在』が、古代ローマ以来の射程でこの概念を捉えるのに対し、書の基軸となるのは20世紀に生まれた現代リベラルであ

    「リベラルとは何か」書評 「自由と再分配」の危機と可能性|好書好日
  • 「エヴァ」でも注目、「死海文書」に世界はなぜ驚かされるのか? 日本語版刊行開始|好書好日

    文・北林のぶお 「死海文書」は、確かに存在している。旧約聖書の写を含む約2000年前の古文書が、「世紀の大発見」と言われてから約70年。解読作業の遅れから、オカルト的な興味の対象になったり、真偽そのものを疑う声も一部で上がった。ようやく現存する文書の公刊がほぼ終わり、日でも全12冊の刊行が始まった。ぷねうま舎の社長で編集を担当した中川和夫氏は、聖書を新たに読み解く試みについて「長年の夢を実現できた」と、静かに語る。 ――まず「死海文書とは何か」というところからお聞かせください。 1946年から47年にかけて、現在のヨルダン川西岸地区にある死海のほとりの洞くつ群から、ベドウィンの羊飼いの少年が偶然にも巻物を収めた壺を見つけた、という逸話が伝えられています。巻物は後に20世紀最大の考古学的発見と言われるのですが、ベドウィンから古物商、さらにはシリア正教会の大司教の手に渡り、数奇な運命をたど

    「エヴァ」でも注目、「死海文書」に世界はなぜ驚かされるのか? 日本語版刊行開始|好書好日
  • 村上春樹さんが寄稿 領土問題、文化への影響憂う - 本のニュース | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    作家の村上春樹さん(63)が、東アジアの領土をめぐる問題について、文化交流に影響を及ぼすことを憂慮するエッセーを朝日新聞に寄せた。村上さんは「国境を越えて魂が行き来する道筋」を塞いではならないと書いている。  日政府の尖閣諸島国有化で日中の対立が深刻化する中、北京市出版当局は今月17日、日人作家の作品など日関係書籍の出版について口頭で規制を指示。北京市内の大手書店で、日関係書籍が売り場から姿を消す事態になっていた。  エッセーはまず、この報道に触れ、ショックを感じていると明かす。この20年ほどで、東アジアの文化交流は豊かになっている。そうした文化圏の成熟が、尖閣や竹島をめぐる日中韓のあつれきで破壊されてしまうことを恐れている。  村上作品の人気は中国韓国台湾でも高く、東アジア文化圏の地道な交流を担ってきた当事者の一人。中国台湾で作品はほぼ全てが訳されており、簡体字と繁体字、両

  • インタビュー : 『スティーブ・ジョブズ』翻訳の舞台裏 翻訳者・井口耕二さん - 石川京子 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    『スティーブ・ジョブズ』に出てくるジョブズの愛読。「このうち1冊は読み通すことができませんでした」(井口さん) 伝記『スティーブ・ジョブズ』は10月24日に発売されてから、すぐに日でもⅠ、Ⅱ巻累計で100万部を超えた。爆発的な売れゆきと同時にアマゾン・ジャパンのカスタマーレビューで、翻訳の出来が「評価」されるという異例の反応があった。世界同時発売によるドタバタぶりなどその裏話を、翻訳した井口(いのくち)耕二さんに聞いた。 [アメリカから送られて来た原文を写真特集で] 井口さんと作業部屋 カスタマーレビューには読みやすい翻訳への賛辞も多かったが、「誤訳」を指摘する書き込みもあった。英語版と日語版をいち早く読み比べた読者が書き込んだものだった(後に削除)。 指摘に気づいた井口さんが、11月5日に自身のブログでそれぞれの項目について自分の考え方をコメントし、「狭義の誤訳」(解釈の間違い)

    インタビュー : 『スティーブ・ジョブズ』翻訳の舞台裏 翻訳者・井口耕二さん - 石川京子 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
  • 1