固有ベクトルとは、一次変換で動かない(向きが変わらない)ベクトルのことです。 例えば、 x' = 2 x + 1 y y' = 1 x + 2 y という一次変換があったとき、斜め45度にある2本の軸は向きを変えません。 ベクトル( 1, 1 )と、ベクトル( 1, -1 )は向きを変えません。 この2本の、向きを変えないベクトルが固有ベクトルです。 同じ向きを変えないベクトルであっても、2つのベクトルでは、その移動の仕方が違っています。 ベクトル( 1, 1 )は、一次変換を施すとベクトル( 3, 3 )に移ります。 つまり、大きさが3倍になっています。 この「3倍」といった拡縮の大きさを「固有値」と呼んでいます。 固有値とは、固有ベクトルの長さの拡縮倍率のことです。 この例では、ベクトル( 1, 1 )に対する固有値は 3 ということです。 もう一方のベクトル( 1, -1 )は、この